特集:「momentの10年」(PART1)

今年2010年、結成から8年を数えたmoment。もうじき更新100回目を迎えるホームページ約10年間を振り返る。雑感的コラム。そのPART1。

(2010年8月某日/momentにて:TERA@moment)





 「momentの10年」(PART1)
 

   Talk&Interview #92
 
  

 
 「momentの10年」(PART1/2002-2003)


特集:「momentの10年」(PART1/2002-2003)

2012年に10年を迎える「moment」。もうすぐホームページも#100、100号目を数えることになりました。それを目の前にして定期的にmomentのホームページを中心とした活動の歴史を辿ります。

TERA@moment(以下:T):そろそろ、moment的には、(「飽き」という表現はあまり好ましくないですが)大きく変化していきたい気持ちがあり、具体的にどう変わっていくかを考えていく上で、これまでの流れを再確認していこうと思い、今回の特集を定期的に組むことにしました。一応、再確認メモの様なものになるので、時折、文章がプラスされたり、カットされたりする予定です。あしからず。

T:今年2010年の夏は、信じられないほどの猛暑でしたね。といってもまだ続いていますが。。。何か希望の猛暑を感じております。(「希望の猛暑」?)で、今回のTalk&Interviewは、試行(嗜好?)を変えて、Talkのみという感じで、コラムに近い形でいってみようかと思います。

T:この映像団体「moment」という(得体の知れない?)団体が結成されたのが2002年の春頃です。その前年まで、某衛星放送の番組製作などを共に制作していた若い優秀なスタッフ達と、「何か、映像と音楽を軸に作り出してみよう」という考えからスタートしました。それまでは、都内(六本木)に制作オフィスがありましたが、都会にはほとほと疲れていましたので、少し郊外へと。世田谷の一軒家に引っ越します。

T:実はその時はまだホームページを作るというアイデアも全くなく、白紙の状態。ゼロ。何をやるかの「何」はビジネスで先行されたものではなく自分たちの作りたい映像を作って、外に発信していくという目的の「何か」でありました。団体名の「moment」もいくつかの候補の中から選び込みましたが、意味合いとしては、人と人が交差する瞬間、映像的なワードとしてのモーメント、ベクトルのモーメント、今この瞬間、など、いろいろなもので意味合いが合致したネームだったと思います。

T:そんな折、多分7月だったかと思います。あるロックアーティストの方に、「moment」の結成を報告しつつ、これからの方向性などについてのアドバイスをいただきたく思い、急遽コンタクトを取ってその元を訪ねました。今の様な暑い夏の日。そのアーティストの方は的確なアドバイスをくれました。「ホームページを作って、そこから発信すべきだ」と。。。いまなら単純に普通なアイデアですが、映像チームのホームページなどは当時はあまり存在しなかった時代です。

T:まずはじめの一歩は、ホームページ制作に。その具体的な方向と目的が合致して、まずは、短編映画、「shortfilm」を、ネット上で無料で配信する事、周りの映像や音楽の先駆者達、自分のペースで活動している優れたアーティストのインタビューを掲載する事、その2点にしぼられました。

T:まだ、その頃はネット配信は、YouTubeも無い時代、ネット本来のコンテンツとして決して主流ではなく、何も手だてはありませんでした。が、ホームページのデザイナーtaro氏の計らいで、どうにか無料配信が実現しました。そして、ホームページ上のコンテンツもいくつか増やし、内容を膨らませて、2002年暮れに「moment」のホームページが誕生。テストパターンで#0、0号が完成。以後、毎月更新中であります。(現在は#92、92号!)

T:この「Talk&Interview」というインタビューコンテンツは、現在では、ほとんど音楽系のアーティストへのインタビューですが、始まりは映画関係者が中心となっておりました。始まりは、主に俳優の松田優作氏〜角川映画などに関連する映画スタッフなどでした。

T:当初、momentで力を入れていたのは、やはり短編映画。様々な映像作家にジャンルを超えた映像を製作してもらいました。現在までに90本近くの作品もの映像が制作されたことになります。そのネットサーバーを用いて、インタビューの一部を映像で配信したりもしましたが。それを合わせると、200本以上の映像クリップを作って来たという事にもなります。ただ現在では、YouTube上に掲載したものをリンクする形を取っています。(まあ、そんな時代ですから)

T:YouTubeの登場は、衝撃的でした。世界中にたくさんの映像作家が現れるということにもなり、とても興奮していた時期でありました。様々な映像作品が楽しめる一方、世界的な映像情報ツールとしての役割を果たしていると思います。当時、手放しに歓迎した記憶があります。今では無くてはならない映像サイトです。

T:以後、モーメントのHP上の映像コンテンツとして制作した作品がDVDになったり、映画館で上映されたりなど、二次的な流れもありました。その中でも、2003年末に制作を開始した「ジャーニー・トゥ・ロック・ザ・ロック」(平松れい子監督作品)は、NYロケを敢行して(カメラマンが佐々木誠監督)、数十年もの間、獄中にいた天才アーティスト、トミートランティーノ氏のドキュメンタリー映画。その音楽は、西本明、長田進、里村美和、3氏の友人、優れたミュージシャンによって、(映画「デッドマン」のように)即興演奏という形態で収録が行われました。(映画は配信後、下北沢の映画館などでも上映)

T:その映画から生まれた音楽が、その後のmomentに大きな変化をもたらす事になりました。

PART1 end>>>