「2011年 moment 新春放談 / 杉 真理×安部恭弘」

moment web年始恒例の新春放談。昨年アロハブラザーズでCDリリースした杉 真理さんと、
昨年初DVDをリリースした安部恭弘さんをお迎えしてお届けいたします。2011年の新春特別対談をお楽しみ下さい!


(2011年1月/momentにて/TERA@moment)





2011年新春放談:杉 真理×安部恭弘」
 

   Talk&Interview #96&#97
 
  

 
 2011年新春放談:杉 真理×安部恭弘

TERA@moment:(以下:T)新春恒例になりましたmomentの特別放談です。2011年は杉真理さんと安部恭弘さんをお迎えしまして、お届けいたします。2010年、杉真理さんとは「月刊:杉真理」やmomentイベントでストリングスもお世話になりました。安部恭弘さんとは、僕がディレクションと編集を担当した「Yasuhiro Abe / Pieces Of Secret Vol.1&Vol.2」の製作や安部さんのライブにストリングスを呼んで頂いたりと色々と御世話になりました。一度お二人の対談を聞いてみたいと思い、今回のタイミングで実現しました。それでは、2011年の新春放談、どうぞ宜しくお願いいたします。

S:『2011年新年の旅』。2011年おめでとうございます!杉真理です。

A:明けましておめでとうございます!安部恭弘です。

S:明けましておめでとうございます。

A:宜しくお願いいたします!

S:今年も宜しくお願いいたします!

A:昨年は色々と御世話になりました。

S:いやあ、しかし、早いですよね。。早すぎない?1年が。

A:1年が早いというより、1日が早いですけど。ほんと、1年早い。10年20年っていうのは、あっという間。

S:なんかね。あの、ほら、年取る毎によって、1年のスピードが早くなるっていうじゃないですか。確かにそれはどうなんだけど、若い人に聞いても、1年は早く感じるって言う意見が結構あって。

A:若い人って、いくつぐらい?

S:いくつぐらいだか、分からないけど、公転のスピードが早くなってるんじゃないかな?って。

A:結局、気候、温度も変わっちゃったもんね。天気も変わっちゃってね。

S:だから、実質、今60才の人は、40才くらい何じゃないかっていうぐらいに。

A:(笑)

S:だって昔、60なんていったらさ、ほんとに棺桶に足突っ込んでる感じだったけど、今60、すごい元気じゃない。

A:うん。近くなっちゃったからね。

S:ね。

A:(笑)

S:まあ、そんな話はさておいて。去年どうでした?1年。

A:あー。去年、充実してましたね。おかげさまで。DVDってやつを。

S:DV?じゃないよね?

A:?

S:ただのDV(ドメスティック・バイオレンス)?じゃないよね?

A:(笑) ただのDVじゃないんだけど。(笑) もうひとつ「D」が付いてるやつだけど。(笑)

S:(笑) あーよかった。

A:(笑)

S:「ドメスティック・バイオレンス(DV)出しましたよ、本性を。」みたいな!(笑) 感じは、まずいですよね?(笑)

A:(笑)

S:(笑)

A:それで、、。(笑)

S:(笑)

A:デビュー当時のライブ映像からずっーと、映像で残っているものを引っぱり出して来て。。3月に『Pieces Of Secret Vol.1』を出してみたら、好調だったんで、引き続き、11月に『Pieces Of Secret Vol.2』を作っちゃって。それが結構、充実してたかな?初めての経験で。

S:よく残ってましたよね。

A:ね!何かその、例えば2時間のライブの映像が、2時間まるまるあるわけじゃなくて、その中で、ちょこっと撮っていた中から、これは!と思うものをピックアップしたんですよ。

S:ああ。

A:それでも、良かったんですよ。

S:それが、発表出来るクオリティで残っていたっていうのが、凄いですよね。

A:あ!そこは、全編となると厳しいところもあって、発表出来るクオリティのもの、を選んだっていう感じでね。(笑)

S:そうだよね。

A:ただ、結局ね。クオリティ問題よりも、やっぱり、ほら。25年も昔の映像だったり、音とかだと、もう。何でもいいか!存在が奇跡ってこともあるでしょう?

S:それは言える。iTunesのビートルズのだってさ、音のバランスめちゃくちゃ、だよ。

A:うん。

S:だけど、かっこいいじゃない?

A:そうだね。

S:関係ないんだよね。関係なくはないけど。

A:関係ないっていうか。

S:関係ないことにしましょうよ。ってことじゃないと出来ませんよね。

A:なんかそこに。今となっては、もう再現出来ないものがあるからね。光輝いているものがあるから。ずっーと応援してくれてるファンの皆様に、お届けしちゃおうって。そんな気持ちが強かったですよ。

S:そうなんですよね。その時しか宿ってないものがありますからね。

A:ね。

S:ね。

A:すいません。そんなわたしの話しちゃいました。

S:いいじゃないですかー。

A:杉さん、どうでしたか?

S:え?もう終わり?

A:(笑) え?まだ?

S:まだ、途中じゃない。

A:(笑)あとは、だってさ。ライブが充実して。

S:なんか最近の安部くんのライブは「すごく良い」っていう話をいろんなところから聞いてますよ。

A:ありがとうございます!より一層充実してきたって感じします。えー、ミュージシャンにダメだしも出来るようになって来たし。

S:えー。でも昔から、ダメだししてたじゃない!若造のころから、このひと、ダメだししてましたよ〜。

A:あ、そうなんですよ。いやいや、そんなことないですよ。それは杉さんから教わったんですよ。

S:そんなことはないですけどね。ぼくはもう、「あー、いいですね」って。そういうタイプですからね。

A:そう?、それで、やりたい音っていうか、楽曲を、その時そのシーズンの自分の体調で歌いたいものを選んでライブをやってきたので、無理することなく気持ちいいフィーリングでライブ出来ました。

S:僕はキーボードの小泉(信彦)くんといろんなユニットでやってて、小泉くんも安部くんのバンドのメンバーで、

A:ええ、手伝ってもらってます。

S:それで、リハーサルの話とか聞いたんだけど。僕らが普通やってるポップスロック系のリハーサルって、普通、音でかいじゃない?

A:でかいですね。

S:すごくでかいんですよ。それは楽しいんだけど、結構荒くなっちゃったりするんだけど。安部くんの時は、本番もリハーサルの時も、ほんとに普通になんかこう会話が出来るくらいの音量で。

A:(笑)

S:普通、会話出来ないですから。。。何かしゃべってても、ギターがぎゅるるるって。「ちょっと、それ、やめてくんない?」って言うぐらい。

A:ええ。

S:でも安部君のリハはちゃんと、会話が聞こえるんで、「それが、いいんだ」って言ってましたよ。新しいじゃないですか。なんか。

A:みんなが何をやって、どういうニュアンスでどういう意図で、その音をプレイしてるかっていうのが、敏感に伝わるから、それはいいんじゃないですかね。(以下カットしました)

S:でも、それは、だんだんでかい方にいくじゃない?普通は。なんか良い意味で大人の感じだし。うん。

A:あー、そういって頂けると助かります。

S:僕も見習おうかなって。思ってます。

A:(笑) いやいや。

S:俺が見習っても、他が見習わないからね。もう。自分だけちっちゃくすると自分だけ不利になってくるだけ。

A:だけど、だんだん最近は、大きくなってきちゃって、それで、敢えてやっぱり、「それでは周りの音が聞こえない」って、言わせて頂いてます。

S:ほんとにね。ギタリストとか、あと、ベーシストとか、「自分の音、よく聞こえないんだけど」って言うけど、「え?これで聞こえないの?」ってくらいの音を出してくるよね。あれ、どういうことなんでしょうね。

A:ね。みんなヘッドフォンで聞いてるからさ。ヘッドフォンだと、ダメなんだよ。

S:レコーディングで、ギタリストがやった後のヘッドフォンをそのまま借りてプレイバック聞いたら、もう、すんごくでかくてね。これで聞いてプレイしてんの?って。あれは難聴になりますよね。そんな感じなんですよ。。。そうですか。

A:まあ、そんな感じです。杉さんは?

S:僕はね。去年の前半はね。アロハブラザーズをやりまして。

A:あー、いいっすね。

S:で、アロハブラザースってかなり、ふざけたことをやらせていただいて。勉強になりましたね。

A:アロハで世界一周。ね。ワールドミュージック。

S:そう、高い音楽性に馬鹿な歌詞、っていうこともねチャレンジして。チャレンジというかねー。そこまでふざけたのは今まで無かったんだけど。

A:表に出すやつはね。

S:そう。表に出すやつはね。

A:(笑)

S:よく知ってますね〜。

A:(笑)

S:そうなんですよ、コレ。知ってるってことは、いかに親しいかが、わかるんですけどね。

A:(笑) いやいや。(笑)

S:その辺、出さないのは、昔からやってますけどね。ひどいことをね。

A:それ、学生のときには、もう表に出せないことばっかりですよね。

S:だけど。アロハでは一応、表に出したという。

A:ここまでやるか!っていうね。

S:そうね。村っちゃん(村田和人)からもね、レコーディングの途中で、「あの詞いいんだけど、ダジャレが多すぎると思うんですけど」ってクレームが出たんですよ。

A:うそ〜。

S:それは『チャイは投げられた』っていう曲なんですけどね。祖母の名は田島春(タジマハル)っていう曲なんですけど、祖父の名が田島雁治(タジマガンジ)。インドといえば、ガンジーじゃないですか?そんなことをやったりね。九州弁を初めて歌詞に取り入れたり。あの『ごたーる』って言葉も「何とかの様だ」っていう博多弁なんですけどね。シタールと韻を踏んで「あまい罠にかかったごたーる」って入れたんですけど。

A:(笑)

S:でも僕が仮歌をいれたのを村田くんのところに送って、それで熱弁ふるって、「今回のチャレンジはもう一生のうち二度と出来ない」みたいな事書いたら、村田くんから返事が来て、「村田の思い過ごしでした!」って。(笑)

A:(笑)

S:っていう、無理矢理説き伏せたって感じがあるんですけど。

A:村田くんも、そこまで言うべきじゃなかったんだって、思ったんじゃないのかな〜。

S:いやいや、とりあえず村田の場合、言うべき事は言うから。でも彼は本当につきあってくれている感じはしますよ、僕ののバカバカしさに。アロハではね。

A:そういえば、教授も出てたよね。

S:ヤマイダレ教授のコントね。

A:(笑) CDなのに。

S:(笑) CDなのにね。

A:(笑) みんなさ、僕も1ファンとして、ね!聴いた時に、「え?」っていう。

S:そうだよね!コレ世に出しちゃっていいの?みたいな。

A:あれ?杉さん、コレは内輪のことじゃないの?みたいに思ったけど。ついにでちゃったんだ、って。

S:とはいえ、新潟のラジオではこの手のバカな事オンエアしてたし。

A:ラジオ番組ではね。まあ、そうだけど。

S:でもね。あ、そうそう。

A:全国区でも、いいわけ?って。

S:知らない人が聴いたら、アレは、誰がやってるの?っていう。僕のスタッフのお母様が、アロハブラザースのCDを気に入ってくださいまして、それで、親戚の人にも、息子さんにも、聴かせたらしくて。その息子さんが、「ヤマイダレ教授っていうのは誰がやってるんですか?」って、お母さんに聞いたら、「ヤマイダレ教授、本人なんじゃない?」って。

A:(笑)

S:って、言ったらしくて。(笑)

A:(笑)

S:そういう人が本当にいると思ってたらしいですけど。(笑)

A:(笑)

S:(笑) 確かに、そこまでやっていいのか?っていう声も上がりましたけど。もう、いいかっていう。

A:でも、内容的には、抑えてますよね。

S:そう。内容的にはね。

A:(笑)

S:そうそう。まだまだね。あれでも、まだお下劣には、行ってないですからね。

A:うん。

S:うん。そう、僕の今年、目指すものは、「品のいいお下劣」。

A:(笑)

S:(笑) お下劣に、品の、いい悪いは、あるかどうかわからないですけど。

A:(笑)

S:まあ、そういう風なの目指します。

A:(笑)

S:まあ、そういう事で、前半は、アロハブラザースのレコーディングからリリースで。で、中盤からは、アロハブラザースで、村田くんと二人きりでツアー周ったりして。

A:行きましたよね!

S:行きましたよ。全国。

A:ほんとに。

S:ほんとに二人で出来るのか?と思ったんですけど、結構、出来たんだよね。工夫して。ギター鍛えられましたけど。そして、後半は村田くんと『オリジナルだよ、全員集合!』って。全員っていっても、二人なんですけど。それぞれのオリジナル曲を持ってツアーやったんですけど。そういえば、「安部くんとも、どっかで合体出来たら?」って話もありましたよね。

A:そうそう、そうそう。ねえ。

S:ちょうど安部くんがライブ入ってて。

A:ライブも終わったし、DVDも。

S:DV?

A:DVD!

S:DV?(笑)

A:DVアンドD!(笑) の製作真っ最中で。。。

S:あ〜、DV(ドメスティック・バイオレンス)の製作、凄いよ〜って。(笑) このやろう〜っみたいに!(笑)ね〜。

A:(笑)

S:(笑)

A:(笑)

S:よ〜し今年は、DV(ドメスティック・バイオレンス)だすぞ〜。安部くんのDVDに対抗して。

A:(笑) あ!杉さんの映像もありましたよ!外に出せないけど。

S:あ、ほんと!

A:うん、まりやとのもあったし。

S:あ、ほんと、あの、ゲストに出たときの?

A:なんだか、あった。

S:ほんと!

A:「おばちゃまは〜、、」って。(笑)

S:(笑)

A:(笑)

S:(笑) もう、やだなあ。え?それ、ライブで言ってるの?

A:いやいや、楽屋で。(笑)

S:(笑)

A:いきなり!「おばちゃまはね〜」って。

S:(笑)

A:そしたら、まりやが、「やめてよ〜」って。言ってたけど。

S:(笑)

A:(笑)

S:やってること、変わってないよね〜。おばちゃま、もうお亡くなりになってますよね。そう、それで、今年後半はね。BOXで燃え尽きましたね。

A:いいすね。

S:竹内まりやさんの10年ぶりのライブ。武道館と大阪城ホールにオープニングアクトでやりましたよ。安部くんも観に来てくれてまして。それで、オープニングアクト終わって、休憩の時間に着替えて武道館の後ろの方で観てたら、安部くんも観ててね。帰りに声かけてくれたんですけど。まりやのライブ良かったですよね。特に安部くんが作った『五線紙』。

A:ああ、良かったですよね。まりやちゃん。さすがに存在感あって。声もいいし。『五線紙』よかったですね。

S:よかった。あの辺あたりから、まりやも落ち着いて声がより出るようになって。

A:ああ。きっとね。歌いやすいんだと思うよ。『五線紙』が。

S:そう。楽曲もそうだし。オケもうすくてでシンプルでしょう?

A:松本さんの歌詞もいいし。

S:あ、いいよね。

A:『J-BOY』も懐かしかったなあ。

S:懐かしかったね〜。

A:『ウイスキー〜』は新鮮だったけど。

S:ほんとね。

A:音、あれは、カラオケ?

S:いやいや。

A:ストリングスとか?

S:ちゃんと生で演奏してましたよ、、。リハの時難波君が「僕らジャズ系じゃないのにやるんですよ」って。で、「なんちゃてジャズ系だから、いいんですよ!」って言ったんですけどね。

A:あれも良かった。

S:でも緊張しましたよ。オープニングアクトとはいえ、お客さんは竹内まりやさんのライブを観に来てるんだから、アウェイじゃない?

A:そうなんだよね。

S:だから、悪ふざけしちゃいけないし。盛上げなきゃいけないし。

A:あ〜。客席から観ててね。武道館でビートルズをやった時に、お客さんから観たビートルズの距離は、こういう感じなのか?とか。ビートルズが舞台に乗ったら、あんな感じで真ん中に集まって、こっちから観たら、凄い距離が遠くて、なんか、宇宙からきた4人が、あそこに居て、やったんだなって。そんな昔のイメージと、BOXがだぶって、すごい不思議な高揚感がありました。

S:ほんと!

A:うん。

S:僕らにしても、ビートルズがやった武道館で、ビートルズが大好きで集まったBOXが演奏するわけじゃない?おおごとですよ!

A:うん。

S:覚悟はしてたんだけど、本番直前にアナウンスが入ったじゃない?英語でBOXを紹介してくれて、「彼らはビートルズに影響されてて、今夜そのビートルズと同じ場所の武道館でやります!」ってナレーションを聞いたとたんに舞い上がりましたよ。
やっぱオオゴト!とか思ってね。

A:オオゴト!

S:オオゴト!でも、まりやさんのステージが、立体的というか、ショーアップされてる感じで、逆にBOXは、4人とサポート二人っていう感じで、ぐっとまとまってて。男らしいのと、女らしいのと、対比が良かったんじゃないかな?って。僕は思ったんですけどね。

A:僕はね・・・、BOXのシンプルさが昔の、1966、7年の・・・、あの時代の写真みるとわかるけど、シンプルなんだよね。色は付いてたかもしれないけど。

S:あの66年のビートルズ武道館、照明なんかものすごいシンプルなんじゃないの?

A:うん。ね。マイクだって、あんな。動いちゃってるんだから。

S:ね〜!(笑)

A:(笑)

S:そう、何か、わざと動くマイクでね。

A:誰かが走って直すとかさ。やれば良かったのに。音響だってさ。

S:あんまりちゃんとしてないもんね。

A:してないですよ。きゃあきゃあで歌は聴こえないっていうし。

S:うん。だからライブでもね、いろんな装置を使って演出して、映像も使ってやるライブと、ホントにバンドが演奏してるってのが全て、他に演出いらない!っていうのと、二つあるじゃないかな。アロハブラザースは前者の要素があって、STB139でのアロハのライブはそれでやったのね。一方ビートルズって後者じゃない?よけいなものっていらないじゃない。僕は演出過多のも好きだし演出ナシのも好きだからね。エンターテイメントとしての質が高ければ。

A:杉さん、演出が大好きだもんね。

S:そう、演出、大好き。

A:演奏と歌だけじゃ満足出来ないもんね。

S:でもBOXは逆なんですけどね。

A:BOXは、ほら。バンドだから。杉さん以外のメンバーがそれぞれもう、そこに個がいっぱい集まってるから。それが演出にもなってるから。

S:主張するから余計なものがいらないって感じ。

A:うん。

S:うん。でも安部くんのライブもそうだよね。最近。曲ありき。

A:そう、曲しかないですね。

S:ね。

A:うん。今回のDVアンドDで、

S:(笑)

A:(笑) で、昔の映像出てるけど、楠瀬誠志郎が入って、暴れてるときは、やっぱり、彼が演出を担当してた。杉さんのところのバンドで、ドリーマーズの中で、誠志郎とかみんな、そんなポジションだったよね。

S:そうそう。

A:うん。

S:で!今年は、どんな年に?

A:今年もね。まず、センチメンタルシティロマンスさんの、

S:あ、いいですね!「さん!」が付くところが!

A:(笑) ロマンスさん。

S:ロマンスさん。さんが付くところがNHKみたいで。「え〜ビリージョエルさんが〜」みたいな感じだよね。

A:ビートルズさん!(笑)

S:ビートルズさん!(笑)

A:そう、そのゲスト出演のライブがひとつあって。

S:センチと一緒に!

A:うん。渋谷のプレジャープレジャーで。あって。5、6曲やるんですけど。

S:安部くんのライブにセンチがゲストに?それとも?

A:センチがマンスリーで、1,2,3月と毎月やるんだけど、1月が安部で、2月Epo、3月村田(和人)が、ゲストで。

S:おー。

A:という企画があって。まあ、それやって。あと2月になったらば、バレンタインライブみたいな感じで、6日に横浜サムズアップ、13日に大阪アカソ、27日に名古屋得三でやって、あとは年間計画としては、いつも行っている地方にもお邪魔出来たらいいな?と思ってます。此処数年間、あまり地方都市に行ってなかったので、今年はもうちょっと頑張っていきたいなと思っておりますけどね。

S:バレンタインは、安部くん、似合いますよね。そういう曲があるのもそうだけど。似合いますよね。

A:そうですかね?

S:そういうイメージはありますね。

A:お客さんと何か、お客さんと接している時間って貴重じゃないですか?

S:うん。

A:新しい創作にも、凄い影響するし。エネルギーも頂いちゃうし。頑張ってるぞ、頑張って来たぞ、といろんな意味で、「お世話になって、ありがとう!」という感謝の気持ちを伝えたなきゃいけないし。そういう意味ではやっぱりライブを出来るだけ一生懸命に充実させて、一緒に過ごす時間を増やしたいなと思っています。

S:あー、素晴らしい!

A:(笑)

S:たまにDV奮って?

A:(笑) お客さんに、やっていいの?(笑)

S:DVコンサート!(笑)

A:(苦笑)

S:新しいかも知れませんよ〜。

A:(苦笑)

S:それから?

A:あ、そうやって考えると、なんだろうな。新しいものを作りたいな?っていう。ものが。

S:あ!

A:気持ちは何かふつふつと。

S:ふつふつと。

A:ふつふつと、ありますから。出来るだけ早く。やりますけど。

S:ね!

A:うん。それで、杉さんは?

S:ぼくはね。とりあえず、1月23日に村田くんとやったツアーの総集編。東京でやってなかったから。吉祥寺のスターパインズカフェで、二人で。あと二名敦子さんがゲストで。

A:全員集合?

S:全員集合!アロハ、アロハじゃないんですけどね、今度はオリジナル!

A:オリジナルだよ!全員集合!

S:でもまあ、ちょこっとアロハの曲もやりますけど。それやって。ピュアミュージック。

A:ピュアミュージックの?本気のリハーサルってやつね!

S:もう大変!去年なんか伊豆ちゃん(伊豆田洋之)、「キラークイーン」やろうって、持ってくるんですよ。

A:「キラークイーン」!

S:やったのよ〜。

A:アコースティックで?

S:そう、まあ、ドラムが入ってないだけ。エレキも入ってるから。

A:あ、、そう。

S:そう、村田くんはベースで。

A:ふ〜ん。

S:多分、せっかく覚えたから、今年もやると思うんですけど。伊豆ちゃんがタイツ姿でやってくれる事を。

A:(笑)

S:伊豆ちゃん、プロレス好きだから、力道山みたいになるんじゃないかな?って。

A:(笑) 胸毛出してね。

S:密かに期待してるんですけど。

A:(笑) 伊豆田、胸毛すごいだろうね。(笑)

S:何を言ってるんですか?

A:(笑)

S:伊豆田くんの胸毛話で盛り上がってもね〜。それから、毎年やっている『Dear Beatles』がまた今年ありまして。

A:ビートルズ、いいですね!僕、ずっとやってないなあ。随分やってないなあ。いつやったんだっけ?

S:一緒にやったよね。10年くらい前だった?

A:昔は杉さんたちとやってたんだけど。

S:「Drive My Car」とかやりましたよね。

A:うん。ビートルズやるとなると、完璧コピーだから、本気出して、徹夜の日々が3日間くらい続いた覚えがありますね。

S:だって、キーも一緒だからね。

A:原点に戻る感じがしますよね。

S:うん。去年その『Dear Beatles』ではね『ホワイトアルバム』全曲っていうのをやったんですよ。あの2枚組を全部アルバムの曲順どおり。唯一ちょっと手を加えた『No.9』も始まりはあの通りで、『No.9〜No.9〜No.9』ってリッキーさんがアルバムそっくりに言って。そしてピアノの不思議なフレーズが入って来て、で、それぞれがビートルズのフレーズを勝手にやりだして、混沌としてきて『A Day In The Life』みたいになってガーと盛り上がって最後の『Good Night』が始まるという。
結構感動的だったんですよ。あの曲(Revolution No.9)って単独では聴かないじゃない。

A:(笑)

S:『No.9』を聞くぞ!って時になると、意識して、

A:意識して。

S:さあ、聞くぞ!っていう風にならないとなかなか聞けないじゃないですか?聞き流せないし。

A:聞いた後で、「何だったんだろう?」ってね。

S:そうそうそうそう。

A:反省するよね。

S:そうそう。でもあの、タケカワユキヒデさんはあの曲に影響されたって言ってましたよ。

A:へー。

S:そう。その『No.9』はそういう感じで。他の曲は全然アレンジしないで。そのまんまでやったんだけど。A面、B面、C面、D面の間におしゃべりがあるんで、だから、クラシックのコンサートみたいだった。1楽章、2楽章、3楽章、と。曲の途中でも拍手があまりしない感じで。でも全部終わるともう、怒濤の拍手だったんですよ。でも、1年経つと忘れますね。せっかく全曲覚えたのに。

A:(笑)

S:ビートルズは、やるたびに発見がありますからね。

A:発見ありますよ。

S:で、まあ今年は、そのビートルズが好きなBOXもレコーディング出来たらいいな?と。もう曲が、だんだんとたまってきたので。ライブやる度に曲を発表してたのね。

A:ね?

S:まあ、武道館も新曲からで。無謀な挑戦。みたいな感じでやったんですけど。何かやっぱり新しいのがあると、こう、いいじゃない。僕らほら、懐メロとか、そんなの似合わないじゃない。どっちかっていうと。威厳がないから。

A:(笑)

S:ね!昔の曲ばっかしだとつまらなくない?

A:つまんないっていうか、なんだろうな?

S:やるよ昔の曲も、もちろん。でも新しい曲をトライすると昔の曲も生き返る気がする。

A:僕はね。昔の曲って感じがしない。

S:あー。それはいいことだよね。

A:アレンジも別に。アレンジが古いと感じたらば、アレンジ変えてやるし。うーん、そうだなあ。ていうか、やりすぎてないからな、全然。

S:あー、そうか!

A:年に1回しかやってないからね。年に1回っていうのは、例えば、エレクトリックでライブやって、夏とクリスマスと。1回のライブでせいぜい20曲でしょう?やれても。そうすると40曲しか出来ないでしょう?

S:あー、そうか。

A:だから、そういう意味では、何年ぶりかな?っていうのが、いくつもいくつも出てくる。懐メロには懐メロの良さがあって、それが。あ、でも絶対にやらない曲もあるけど。

S:あー、それはありますよね。

A:でも全然、新しいのが出来たとしても、新しいのも、昔のレパートリーも同じポジションでいるから、もう、全然、DVの気持ち。(笑)

S:(笑) どういうこと?

A:(笑) 自己中心的な。

S:ああ。あ、でも何曲ぐらい作った?今まで。

A:あ、全然少ないすよ。200ちょっと?

S:多いじゃないですか?全然少ないなんて。

A:だって!杉さんはもう、ほら!とんでもないじゃないですか?

S:いや、そうでもないよ。でも400とか500?だけど。

A:CMもいっぱいあるしね。

S:うーん。まあ、忘れている曲も、人に書いた曲も中にはありますけどね。

A:ありますし。こんな感じの曲、俺もう、何10曲も書いてるよっていう最近のTV、ラジオで聴く中に、いっぱいあるでしょう?

S:ああ。そうね。。俺が書いてるんじゃなくても、これって昔聞いた感じのヴァージョンアップだったらいいのに。。。昔聞いた曲のヴァージョン下がった感じだったりする、なんて。

A:(笑)

S:ってのが多いですよね。

A:ヴァージョン、下がってるんだ。

S:そういう曲って退屈ですよね。ヴァージョン上がってるんだったら、いいんだけどね。

A:ヴァージョン下がってるのいっぱいあるよね。

S:そう、もうDV振るいたくなりますよね。ほんとね。(笑)

A:(笑) うーん。あと、その、これはやられた!っていう新しい発見がほとんどなくなって来ちゃって、それが悲しいなって思う。

S:そう、何かね、最近。もう新春から、何かこう、DVになってますけど。

A:おやじ、いいたい放題。

S:あの、全員っていう訳ではないですけど、例えば何かみんな、仲良くやりすぎてるっていうかさ、そういうところあるよね。例えば、対バンがあると、昔は対バンって、喧嘩みたいなもんで、絶対によそのバンドには負けないぞっていうような。ライブハウスでやるにしても、あったじゃない?

A:うん。

S:ところが最近はね。この前ライブハウスの人に聞いたんだけど、3バンドあったら、3バンド凄く仲良くやって、お客さんほとんど居ないんだけど、自分たちだけで盛り上げて、終わったら仲良くみんなで打ち上げ行っちゃうみたいなバンドが多いらしいですよ。仲いいは仲いいでいいんだけど、緊張感がもっとあってもいいよね。どっか張り合うところとかもね。と、思っちゃったりなんかした。

A:そうだね。作って送り出しているほうも、売りやすいものを中心にやっているから、聞いて育っている人が同じものを聞いて育ってるでしょう?そういう意味ではもう、自分達の違う、絶対かぶっちゃいけない違うことをやらなきゃいけないって緊張感は足りないよね。

S:うん。そう。

A:杉さんが、こう、やってるから、ここには行けないな?っていう緊張感、あったもんね。ずっと。

S:そうですか?

A:うん。杉さんを観て、あーいう風になれたらいいな?でもこうやったら一緒になっちゃったらダメだなって。

S:そういうのはあるよね。やっぱり、「これは、この人には、かなわないかな?何か違うので頑張らなきゃ」っていうのは何かね。先輩とか見て、あったんですけどね。

A:いつも、そういうポジションですよ。あたしはもう。杉先生〜!

S:何をおっしゃいますか。

A:下から見ながら。

S:何をおっしゃいますか。

A:あおぎ観ながら。違うところを行かなきゃ!

S:いえいえいえいえ。

A:悪いことばかり。。(笑)

S:(笑) 何ですか、もう、やめてくださいよ。(笑) おばちゃまとか。。

A:(笑)

S:まさか、おばちゃまの真似は出来ない!とか思ってるんじゃないですか?

A:(笑) そう!おばちゃまでは、勝てないぞ!って。

S:(笑)

A:(笑) おばちゃまやってもね。違うギャグ考えなきゃ!って。(笑)

S:あとさ。最近、若い人がよく…

A:若い人話?

S:若い人話。もうジジ放談になっちゃうよ。じじい放談!

A:(笑)

S:あの、ほら、「感動を与えたいんです!」っていう。

A:ああ!

S:あれ、やなんだよね〜。何様系行ってると思わない?何か人に感動与える余裕があったら、自分自身が感動する事だけ考えなさいよ。その結果ご褒美として、他の人にも感動を与えることになるんじゃない?最初から感動を与えたいってさ。もうDV出し過ぎ。

A:ねえ。杉さんといつかやろうって言ってて、それやってないですね。今年はやりたいですね。

S:今年はやりたいですね。

A:ねえ。

S:ホントに。

A:そうだね。でも、杉さん、いっぱいあるからなあ。プロジェクトが。

S:そうなんですよ。だから、徐々に増えて行ってるじゃないですか?「今年も恒例の」って、「恒例の」がいっぱいなんですよ。恒例だけで終わっちゃうって思ってね。こりゃまずいな!って思ってね。もっと新しい事もやりたいし。そう。安部くんとちゃんとやってないんだよね。

A:やってないですよね。1回も。

S:安部くんとは今年。

A:そうですね。

S:是非!それでは、宜しくお願いいたします!

A:あ、是非!やりたいですね。

S:もう、言いたい放題でしたけど。今年も皆様宜しくお願いいたします!

A:宜しくお願いいたします!

T:2011年<2011年 moment 新春放談> ありがとうございました。

END>

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

ライブインフォメーション:2011年2月12日(土)、神戸のライブハウス「チキンジョージ」にて、<杉真理 with Moment String Quartet>を開催いたします!モーメントの弦楽四重奏と杉真理さん(Vo, Ag)、初のコラボレーションライブです。杉真理さんの名曲の数々を弦楽四重奏と共にお届けいたします。祝日に挟まれた土曜日の夜に少し大人の雰囲気で貴重な一夜をお過ごし下さいませ。(2010年12月25日よりチケット発売中[チケットぴあ、ローソンチケット、他]です)

杉真理さんの詳しいインフォメーションは、オフィシャルサイトへ。

安部恭弘さんの詳しいインフォメーションは、オフィシャルサイトへ。


-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


end>>>