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momentと交流のある方々へのインタビュー
#51
Talk&Interview
nanaco(佐藤奈々子)
フォトグラファーとして活躍中で、アーティストとして、
今年デビュー30周年を迎えた nanaco(佐藤奈々子)の、
最新インタビューです。
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momentに関連したミュージシャン、バンド等を紹介します。
#51
music
特集:「moment SPRING SESSION 2007」
2007年4月29日(日)に、東京・代官山にある、
「晴れたら空に豆まいて」にて開催される、
「moment SPRING SESSION 2007」の特集です。
magazine |
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#51 LIVE:「アンリミテッド・ブロードキャスト/復活」 LIVE:「KOTEZ&YANCY/SEKI HITOSHI MEETS YANCY」 CD:「沢田聖子/すべてにありがとう。」 連載コラム:TERA'S SOUNDTRACK REVIEW #51/ 散文詩:「#20/」 by KanaT |
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nanaco(佐藤奈々子)
フォトグラファーとして活躍中でアーティストとして今年デビュー30周年を迎えたnanaco(佐藤奈々子)最新インタビューです。
(2007年1月22日/momentにて/インタビュアー:TERA@moment)
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nanaco
(佐藤奈々子) 東京都生まれ。 |
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nanaco(佐藤奈々子) 最新インタビュー |
TERA(以下:T):では、宜しくお願いします。
nanaco(以下:N):宜しくお願いします。はい。
T:今日は、moment5周年という事での記念のインタビューです。
N:おめでとうございます。
T:有り難うございます。このmoment web siteの「music」第1弾のアーティストとして、nanacoさんに登場してもらったんですけど、今回50回目の更新を迎えて2回目の登場という事で。まず最初に、momentの2年目の時に"moment
jam session ♯1"というイベントに出て頂きまして、その時に何曲か歌って貰ったと思うんですけど。何か思い出す事ってありますか?
N:あのライブはリハーサルの時からとても楽しかったわ。なんとなくみんなが佐野君の曲をやろうって趣旨でしたね。
私は自分の曲と即興で歌って、凄く楽しかった。あれは豊かな集まりだったなって感じがある。思い出すとね。凄い楽しかった。
T:あの時に、オリジナルの"THE MOMENT"って曲があったと思うんですけど、あれはもう現場で即興で?
N:そうでしたね。だから、今言われても何を歌ったか、全くよく覚えていないけど、ねぎ坊(根岸孝旨)と長田(進)さんと。それで(白根)賢ちゃんとか高桑君が入って、自分の曲と即興のものを歌って。
なぜ皆、佐野君のカバーをやっていたのかしら?
T:少し長い話があるんですね。そのライブの半年位前に、momentで、長田(進)さんと(西本)明さんと里村(美和)さんの3人に、あるドキュメント映像に曲を付けていただいて、その3人で「ライブ&映像のイベント」をやろう!と言うはじまりがあって。
N:それで、"The Heartland"のみんなだからそうなったのね。
T:実はまだそこには行ってなくて。打合せした時に、イベントとするにも、3人では時間的に「保たないっ」て事になって。その時に里村さんが小野田(清文)さんとかManaさんと組んで活動していた「OHANA-BAND」と鈴木雄大さんを呼んで。長田さんも自分のバンド「Dr.StrangeLove」の根岸さんを呼んだんですね。で、またそこに繋がるGRAET3や奈々子さんも一緒に歌って欲しいと。そうしていくうちに"The
Heartland"まわりのメンバー、仲間が集まりつつあったんです。あと大きな流れとしては、杉(真理)さんが参加OKとなった事。その打合せの場で堂島(孝平)君に電話をして即OKで、堂島君が佐野さんの曲を"The
Heartland"で歌いたいという事を発案した事も大きかった。実はあの時、堂島君は自分の曲をやっていない。同時にGREAT3との話も進んでいて、片寄さんと堂島君のセッションの話が進んだんです。あとドラムはラスト特別ゲストに友情出演で古田たかしさんが1曲だけ叩いているけど、殆ど「OHANA-BAND」の岡野さんとGREAT3の白根さんが叩いてるから、"The
Heartland"らしい形になったの佐野さんが飛入りした最後の『HEART BEAT』1曲だけ。大まかに話すと、そういう流れになっていったていうのが、あの時のライブイベントかな。
N:あの時、リハーサルしたよね?皆で。何時もあんなに?
T:何時もあんな感じ。
N:あー、そう。楽しかったわね。あれは。
T:いつも和やかに進んでます。うん。それで話は変わりますが、奈々子さんの歌に関する事ですけど、今年アルバムデビュー30周年っていうのがあって。途中に歌を歌ってない時期も10数年あったと思うんですけれども。最近、紙ジャケの再発があって、初期の4枚を手にした時にどういう印象を受けましたか?
N:まぁ、その30周年っていわれても、人は1年1年、精進して積み重ねてすっかり音楽で生きてきた人達って気がするの。特に「美空ひばり50周年」っていったら、その周年の凄い努力と精進の日々っていうのが素晴らしい訳じゃないですか。でも、私なんかそういうものではなくてデビューした時から30年「経っちゃった!」みたいな感じが、自分ではする訳で。何だろう。私なんか音楽の始まりもそうだけど、何となくきっかけがあって何となく歌手になって、そりゃぁ、凄い楽しい日々を過ごして、こっちの音楽、そっちの音楽って出会う音楽のままに歌っちゃった。それで、今度は「カメラだ!」となって、歌は15年お休みして。で、15年、お休みしてその間に本当に自分の中で積もり積もった音楽を吐き出さなきゃいけない。本当に吐き出さないと生きていけないみたいな感じで、また歌う様になって。それで、そういった事が、こう、過ぎていった感じで。だけど、写真と音楽の両方があって、写真に凄い頑張っている時は音楽、両方いっぺんには出来ないもので。写真に集中したものが一段落すると「ん?そろそろ歌わなきゃ」みたいな感じで。行ったり来たりの年月を過ごして。それで、「30年だ」。で、今朝ね、大昔のデビューした頃のソロアルバムを手にして「可愛かったけどお化粧が濃すぎる〜」みたいな感じで。まぁ、ジャケットはともかくとして、「どれどれ、30年前、30年前な歌ってなんだったんだろう?」って、これが終わって帰ったら聞いてみようって感じ?きっと、可愛かったって感じ。
T:ソロアルバムから「スパイ」の間の流れで歌ってきたのは、一言でいうと、楽しい時間でしたか?
N:楽しかった。ひたすら楽しかった。やる事なす事、見るもの聞くもの、全て自分の新しい世界の中で、「楽しい!」見たいな感じの中で、ふわふわと浮かんでる様な感じで。それって人間生活の地に足付いてない。だけど、楽しかったひたすら。って、感じで歌ってた。でも、歌わなきゃ生きていけないって感じでもなく。
T:「スパイ」が終わって、歌を止めるっていう所と、10年前ぐらいに日本に戻ってきてもう1回歌を始めるっていう、その2つに関しては?
N:何かね、もう「歌を止めます!」みたいな覚悟とか悲痛なものは一切なく、たまたま、写真撮る事に出会った。その自然と移っていった感じ。写真にであってから、写真にひたすら夢中で写真撮ってたから。また始めた時っていうのは写真撮ってパリに住んでて日本に帰って来てた。その帰って来た時代っていうのはバブル崩壊の時で。世の中が重たい空気の真っ直中みたいなものっていうのをひしひしと感じるようなところに「帰ってきちゃった」みたいな感じだったし。そりゃその外側もそうだったけど自分の中でも、写真っていうのはこう、そこにたくさんの音楽があっても写真を撮る行為。そこに歌いながらやっている訳ではないのにそこに音楽があって。それが知らないうちに、自分でも吃驚する様な事だけど、本当に内側にあるものを吐き出さなければ「息が出来ない」みたいな。そういうものを吐き出すっていうのが音楽だった。凄く、音楽する必要があった。
T:1994年の"fear and loving"からの流れで何枚かリリースがありました。その流れっていうのは、どういう感じでしたか?
N:それは、次々と吐き出されたりしていくものだったし。でも、その切羽詰まっていたとかそういうんじゃなくて。でも、段々、こう今、思うと、凄くパーソナルなものを吐き出しながらお祈りしてたみたいな。それは何かっていうと、何だろう。救いを求めてたんじゃないけど?そんな悲痛なものではないんだけれども。人に伝えたい事があって、音楽してる。っていうのともまた違う種類な感じだった。そうこうしているうちに、今が歌いはじめて30年として、また音楽って「何?」って。歌が芽生えてくる年が今年なんだなって思うけど。やっぱり、その1人のパーソナルな事だけではなくて、人の為にって想う。自分だけが完結できて息が出来れば良いって、そうじゃなくって、何かこう、自分の声だったりだとか、そういうものを聞いて人が和むとか、子供がよく眠れるとか、そういう事に自分が声を発する事が人の為になればいいなぁって思うようにやっとなった!30年かけてやっと。
T:それは、1994年フランスから帰ってきてからやってきた事とは違う事に?
N:多分ね。声は変わんなくても何を発せられるか、多分、何か全然違う気がする。
T:なるほど。で、そして最近2年間で写真集が3冊。これからの音楽にも影響を及ぼしていくと思うんですけど、nanacoさんの写真集が3冊も出るなんて、凄い吃驚しました。
N:一番始めに出た"the bird"は、きっかけとしては、ヤン君を自分の家の屋上で写真撮った。それは、鳥の様な写真だった。ちょうどそのとき、以前からcoccoと約束してた、何時か白い鳥の絵を描いてっていってねとおねがいしてた絵が届いて。
白い鳥の絵を写真撮った。ヤンの写真とCoccoの鳥の絵と並べてみたら、絵本の様な写真集ができたの。
鳥の少年が夢のような白い鳥に誘われて光の彼方に飛んでいくみたいな、絵本の様な写真集が生まれたの。それは、最初自分で手作り本作った本。それを眺めてると音楽聞こえるから、これ、絶対音楽付きの何かになるんだ!と思った。それで、皆がが集まって、それで即興で生まれた音楽が、写真集についた。Cocco、DSLの長田さんとねぎ坊だったり。それから、遠藤さん,山北さんとか音楽の仲間や。それにtaroさんも入って、"the
bird"な人々の呼吸の様な音楽が生まれたの。その後、"the
bird"のすぐ後に、曼陀羅に出会った訳ですよ。それは、本当に不思議。"the
bird"の写真展やってた前の日に、その前から知り合いからは聞いていたんですけど、世界で一番美しい曼陀羅が夢に出てくる様になった姿形がくっきり現れてどういう部屋にそれが置かれているか見える。何回もそういう夢見てた。じゃぁ、「行ってみよう!曼陀羅に会いに行こう」と思って見にいって、光の真っ直中に行く様に曼陀羅と出会った。私は仏教が大好きとか曼陀羅が大好きとかそういうんじゃなく。ひたすら、こう、光の世界を見せられて、記録して。それが写真集になった。
T:なるほど。曼荼羅は凄い写真集だと思いました。
N:そうこうしてたら、今度はCoccoが2006年終戦記念の8月15日に沖縄でワンマンライブするということで、写真を撮りに行って。素晴らしいライブだった。そして写真を見てすぐ出版が決まって、ライブがあった年に出せたら良いって話だったので、去年のクリスマス前に出版できたの。Coccoのライブは、曼陀羅と全然関係ないように見えるかもしれないけど、自分の中で光の旅の中で筋が通ってるなぁっていうのを凄く感じてるの。3つの写真集っていうのが、そういった意味でそれぞれ見えてる世界は違っても、光の旅の中で自分が記録をさせられてるものを記録してるっていう感じで、繋がってる。3つとも自然のままに繋がっているの。
T:なるほど。
N:自分の役割は記録すること。taroさんが傍にいてくれるから、心強い思いです。
T:taroさんの装丁も大きな存在になっていて、素晴らしいですね。で、さっきもちょっと話があったんですけれども、今年、音楽っていうものに何か繋がっていく気配がありそうですか?
N:気配ですか?気配はもう周りから何かその「歌良いよね」とか「やらない?」とかいわれる。だったり突然、紙ジャケとかで自分の昔の歌を再発してくれたりしてくれる人達がいたりして、「どうしてだろう」って、自分が思ってるのもあるけども。さっきもいったけども、じゃぁ、自分で何か出来る事があるとしたら人の為に歌うって事。私の様な声、聞いて心安らぐとか何かそういう事の為に自分の声はある。発せられる事をという役割をやったらいいな、って思えるようになってる。
T:ではまだ、それほど具体的な話ではなく。
N:そうですね。でも、ほら!一人で出来ないでしょ?楽器も出来なかったり。やる人がね。
T:ヤンくんの話ですが、その息子さんが音楽始めた事について。
N:でもねぇ、小さい頃から音楽な環境だった訳で、まぁ、何時かなんか自分でそういう時がくるかなぁと思っていたら、ついに自分で、ギターに夢中になり。弾き語りに夢中になりみたいなのが、去年位から凄い勢いで。
T:もともとギターは昔からやってたとか。
N:小学校の頃から、お家にギターの先生がきてもらって。『3B-LAB』の千葉さんが近所だった。それで教えてもらって暫く習ってて、それで覚えて、その前はバイオリンずっとやってて。
T:高校…。
N:高校1年まで。ひたすらオアシスとはっぴいえんど。
T:(笑)。
N:後ね、あれもやるよ。レディオヘッド。すっごい好き!
T:で、最近オリジナルを。
N:つい、昨日かな?昨日、ロケから帰ってきたら「オリジナル曲が出来た!」って。「聞いて!聞いて!」みたいな感じで。
後ね、あれもやるよ。レディオヘッド。すっごい好き!
T:それは、タイトルとかもついてる?
N:いや、それはタイトルまだだけど。
T:どんな感じの詩。
N:詩?詩はね、何か、「マミー、詩かいて」つって、沖縄行く前に置いてった詩。
T:じゃ、詩先で曲をかいたの?どこも削除する事なく?
N:削除しないで。付足しはあったけど。そう、ちょっとだけ。
T:感想は?
N:あぁ、いい感じ。ちょっとオアシスみたいな。
T:じゃぁ、これから曲をためて。
N:曲をためてねぇ。
T:まだ、ライブとかはやってない?
N:ライブはないけど小さい頃に、その千葉さんのバンドでライブやった時に。その頃は、マイケルジャクソンに夢中だったから。小学校の4年か5年の時、千葉さんのステージでムーンウォークを。ムーンウォークってマイケルジャクソンのスリラーって曲の踊り。
T:踊ったんだ。
N:踊った。
T:じゃぁ、踊りも出来るんだ!
N:踊りは上手。
T:じゃぁ、エンターテイメントの世界で活躍を。ステージママという事で。
N:ステージママになっちゃうねぇ。いや!ならずに自力で!っていうのが良いかと思うんですけど。でも、構いたがるからお母さん。
T:(笑) では、話し戻りますけど、今年はもしかするとワンマンライブみたいなのがあるかもしれないという事で。
N: どう思う?
T: あると思いますよ。
N:本当?
T:まずは、momentイベントで。
N:はい。
T:よろしくお願いします! そんな所で、次のインタビューは、100回目に是非!
N:100回目?
T:その時、また御呼びいたしますので。「また、お楽しみ」と言う感じで。
N:はい。有り難うございます。
T:有り難うございました。
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