Unlimited Broadcast


先日、下北沢にて行われたツアーファイナルにて、活動休止となったロックバンド、アンリミ。「Unlimited Broadcast(井垣宏章、EIJI、石塚明彦)」の、ロングインタビューです。
(2005年7月2日/世田谷momentにて/インタビュアー:TERA@moment)







Unlimited Broadcast(アンリミテッド・ブロードキャスト)

1999年  石塚、井垣が「太陽の塔」解散後B.EIJIを加え、
  Unlimited Broadcast活動を開始する
 11月26日 下北沢CLUB QUEにて初ワンマン。

2001年
 11月24日 下北沢CLUB QUEにて2度目のワンマン。

2002年
 3月 7日 1st アルバム『無限放送』リリース
 3月12日  タワーレコード渋谷店B1 STAGE ONEにてレコ発
 ワンマンライブ
 3月 ̄4月 「1st ALBUM無限放送レコ発ツアー」(全国20ケ所)
 6月11日  新宿MARZにて3回目のワンマンライブ
 6月28日  TOWER RECORD限定カセット『It's a beautiful day』
 リリース
 7月24日  2ndミニアルバム『僕の場所』リリース
 7月25日  タワーレコード渋谷店B1 STAGE ONEにてレコ発
 ワンマンライブ
 7月 ̄9月  「2nd ALBUM僕の場所レコ発ツアー」(全国47ケ所)
 9月21日  吉祥寺Warpにて4回目のワンマン(ツアーファイナル
 IN TOKYO)
 9月26日  十三Fandangoにて5回目のワンマン(ツアー
 ファイナルIN OSAKA)

2003年
 4月16日  3rdミニ アルバム『僕らは間違いを越えて
 正しさその向こう側へ』リリース
 4月 ̄5月  レコ発全国ツアーVol.1(西〜南日本方面)実施
 5月30日  下北沢CLUB Queにて6回目のワンマン
 (ツアーファイナルIN TOKYO)
 6月9日   神戸マージービートにて7回目のワンマン
 (ツアーファイナルIN KOBE)
 6月    レコ発ツアーVol.2(東北、北陸方面)実施
 9月    映画「Colors of life」出演
 10月19日 FM802主催「ミナミホイール2003」出演

2004年
 2月    下北沢SHELTERにてアンリミ企画イベント
 “HARVEST”Vol.1スタート
 (出演:BUNGEE JUMP FESTIVAL、GRiP opening actモノクロ)
 5月    MUSIC DAY 2004 下北沢CLUB Que 出演
 6月    下北沢SHELTERにてアンリミ企画イベント
 “HARVEST”Vol.2実施
 (出演:THE PRIVATES、THIRBE opening act スーパサンダース)
 7月    吉祥寺WARPにて8回目のワンマン
 (オールナイト5時間ワンマン)
 8月25日  1st maxi single『It's a beautiful day』リリース
 8月〜    全国28ケ所にてレコ発ツアー
 9月     福岡DRUM SONにて9回目のワンマン
 10月22日  FM802主催「ミナミホイール2004」出演
 11月17日  4th アルバム『春夏秋冬』リリース
 11月〜   全国30ケ所にてレコ発ツアー

2005年
 1月28日  下北沢CLUB Queにて10回目のワンマン 
 4月    福岡、名古屋、大阪 活動休止ツアー
 4月27日  大阪・十三Fandangoにて11回目のワンマン
 4月29日  名古屋サンセットストリップにて12回目のワンマン
 5月4日   MUSIC DAY 2005 下北沢CLUB Que出演
 6月5日   下北沢CLUB Queにてファイナルワンマン

 Unlimited Broadcast インタビュー

そやな。マラソンとかでもさ、最初「ちょっと、足、いたいな」と思うやん。それだとちょっと、まだ問題なく走れるんだけど、そこで結構無理するとね、ほんまに致命傷になるんだよね。そんな感じの終わり方な感じがしますね。もうちょい早く気づいていたらなと。すごい駆け抜けた感じが。なんか細く長くよりは、めちゃくちゃやってきたんで。最近バンドに少ないね、ひどいバンドやってんね、酒癖も悪く。なんか。


TERA(以下:T):よろしくお願いします。

アンリミ(以下:A):よろしくお願いします。

T:まず、最初に自己紹介を。

井垣宏章(以下:IGAKI):ギターとボーカルやってます井垣宏章です。よろしくお願いします。

石塚明彦(以下:ISHI) :ドラムとコーラスやってます石塚明彦です。(笑)

EIJI:ホストとベースのEIJIです。

IGAKI :ちょっとほんまです。新宿をよろしく。

ISHI :酒で顔歪んでますけど。(笑)きょうも朝の何時まで?

EIJI :えー、8時まで。

ISHI:(笑)最悪やな。

IGAKI :よろしくお願いします。

EIJI:ぶいぶいいわせちゃうよ、きょうも。(笑)

IGAKI:ちょっとぎりぎりですけど。

T:で、バンド名は?

IGAKI :アンリミテッドブロードキャストです。よろしくお願いします。

EIJI :日本語で訳すと無限放送っていうバンド名です。(笑)

ISHI :アンリミテッド=無限、ブロードキャスト=放送ね。

T:今、アンリミというバンドについて、思うことを。

IGAKI:アンリミね。6年間やってきたからな。うーん。長かったような、短かったような。

ISHI:小学校1年から6年までという感じで。

IGAKI :そら、成長もするわな。退化っちゅうか。

ISHI:いろんなところにどんどん毛生えてきて。(笑)

IGAKI :最近、耳毛ができてさ、耳毛やで、耳毛。38歳、耳毛。でも大事に伸びてる部分、絶対切らへんよ。

ISHI:だんだん、妖怪みたいになってきたな。(笑)

EIJI:おれもね、ギャランドゥが結構。

IGAKI:まじで? ほんまに? そんなのふえるもんなの、今さら。

EIJI :結構ね。

IGAKI :あ、ほんま。6年前よりふえてる。

EIJI :うん、ふえてる、ふえてる。

ISHI :ふえたな。おれこの前ね、インド行ってきてね、全身の毛そってんねん。

IGAKI :は? 何してんねん、おまえ。

ISHI :なんかエステみたいなの行って。

EIJI :おー。

ISHI :全身ごーって。

IGAKI:おまえのご自慢の胸毛はどうした。

ISHI:胸毛全部、ほら。また、ちゃんと生えて来た。

IGAKI :まじで?

EIJI :(笑)早いね。

IGAKI : 帰ってきたウルトラマンみたいな感じや。

ISHI :そう。つるつるやってんけどさ。

IGAKI :すっげー、おまえの胸毛。

EIJI :あれ、いつごろやったっけ?

ISHI:3月ですよ。

EIJI :3か月でそんなに。(笑)

ISHI:も一回そろうかな思うて。

A :アンリミの6年でした。

IGAKI:いや、でも、ライブをすごいたくさんやれたんでね、そこが一番楽しかったですよ。

EIJI: 全国行けてね。北は……

ISHI :6年で650本。

EIJI :650本。

ISHI:多い、これね。

EIJI :すごい。

IGAKI:なんか、本とか見てるとね、ここ行ったことあるとかさ、うれしいよね。うん。あちこち行きたいとこ行けたからね。

ISHI:あのころの博多はよかったとか言えるもんね。

A:(笑)

ISHI:うん。まあまあ儲けたわ。

IGAKI:まあまあ。まあまあぐらいにしとこうや。

ISHI:そんな感じの6年間で終わりました。

T:その6年間を簡潔に言うデビューというか、活動初めから今までの流れみたいなのを、ちょっと。


IGAKI:ああ、おさらいみたいなね。うん。死ぬときみたいな感じ。最初に、あの、おれとドラムの石塚君が高校の同級生でずっとバンドをやってて、で、その前のバンドが解散したいうので、こんどトリオバンドをつくりたいと思って、ほんでベースを探したところに石塚君がたまたま友達のバンド見に行ったら、そこでやってたベースがEIJIで、それがめちゃめちゃカッコよかったと。おれは聞いて、じゃあせっかくやから、一緒に会ってみようと。まずはベース合わせるよりも飲みに行ったな。で、きゃっきゃ言うて。それで、最初あわせてみたらめっちゃかっこよくて、これは絶対ということで始まったのがアンリミ。それが1999年の話で。12月に初ライブ、下北のガレージかな、でやったのがスタートですね。ほんで、つーか最初はもうそのころ32歳で、26、若いなあ。今考えたら。エイジが今のおれらぐらいの年やもんね。

ISHI: だから、そういうふうに大御所みたいなしゃべり方するん。(笑)

IGAKI: 確かにな、もうあのころ偉そうやったもんな。

ISHI :どこ行ってもね、自分らが年上やったから。

IGAKI :年上やったから、そやな。で、もう32歳やったから、あわててやってもしゃあないと。ゆっくりやるって最初の2年間ぐらいずっとデモテープで、10曲入りのデモテープをずっと出してて。

ISHI:ボリューム5ぐらいまでいったよね、2年で。

IGAKI :そう。8トラックの、ほんま宅録をして。で、やっとですね、2002年かな、あれ。にょ

EIJI :にょって。(笑)

IGAKI: のや。

EIJI :にょーって。(笑)

IGAKI :コーラ貸せ。(笑)

EIJI :好きだね、コーラ。

IGAKI:2002年に、今のリアライズっちゅうか、スリーポイントレーベルの社長さんと。

ISHI:ま、そこにいるおばはんなんですけど。

IGAKI:一回目のライブをたまたま見てくれたんで、それからなんやけど、一緒にちょろちょろ仕事はしてたんですけど、本格的にレーベルをやりたいということで、第一弾アーティストということで、結局おれらしかいなかったんですけど。(笑)

ISHI :おれらは、看板バンド。

IGAKI:スリーポイントのアンリミをよろしくって。

ISHI :何もないね。(笑)

IGAKI :看板つぶれてもうたけど、ほんでそこで、出そうということになって、で、2002年の4月。

EIJI:3月ですね。

IGAKI:3月か。3月にファーストの「無限放送」って10曲入りを出して、それからそこの、じゃあ何で売っていこうって、アンリミはライブが好きだと。おれらライブ好きやったし。でもそのころね、あんまライブやってなかったな。年間に……

ISHI:60本ぐらい。

IGAKI:60本で、2年目が80本ぐらい。それでもやってるほうやけど。それで、社長と話し合って、じゃあアンリミを売っていこうと。そうだ、ライブたくさんやろうって、これが問題でしょう。一番の売り文句やねん。

ISHI :シンプルやな。(笑)

IGAKI :作戦会議もくそも何もなかってんな。結局それで終わってそうだみたいになって、じゃあいっぱいライブやろうっていうことで決まってやってたら、なんかどんどん増えて、

ISHI : 2002年が184。

EIJI :2002年?

ISHI:2002年じゃなかったか?

EIJI :2002年は……

IGAKI :そやな、そうそう。120本で、3日に1回って言ってたら、もうそんなことなくて180もやったんだよ、2002年。
ISHI : 2003年が、減らそう言うてんけど181本や。

IGAKI :そや。

ISHI :で、2004年が……

IGAKI :120本ぐらい。

ISHII :120何本やった。

IGAKI :で、そんだけライブを全国やってきて、その間に4枚……、違う3枚か。アルバムを出させてもらって。で、その間にシングルも1枚。それがどっかーんと売れて。

EIJI :これ、売れに売れたの。

ISHI:売れに売れて、やっと看板になった。(笑)やっと看板なって。

IGAKI : で、期待されて、4枚目のアルバムがすっごいいいアルバムできたんですよね。これ、ほんといいアルバムで、何というタイトルやったかな。

EIJI :「春夏秋冬」

IGAKI :すごいの。

ISHI : ジャケットは、昔のイガキの写真で。(笑)

IGAKI :だれだったんやろな、これ。

EIJI :それ、あれだよね、一人一人で書いたんだよね。

IGAKI :あ、そうだ、そうそうね。それが失敗やった。(笑)

ISHI :夏書いてんけど、なんか走ってるみたいに。はー、忙しい、忙しいみたいな。

EIJI :やっぱり春が一番うまい。

ISHI :春はだれが書いたんかな。

EIJI :おれ、おれ。

T:(笑)


ISHI :手、震えてるやん。(笑)酒で手が震えてるやん。(笑)

IGAKI :これがものすごいいいアルバムできたんですけど、惜しまれつつ、ちょっと休止ということで。そんでこの前の6月の5日に下北沢clubqueで、活動休止のツアーのファイナルをワンマンでやらせてもらいました。それがね、

ISHI :大盛況で。

IGAKI :もう、251人。(拍手)

ISHI : ソールドアウトで。入れなかった人もいる。

IGAKI:当日、ソールドアウトで。(笑)

ISHI : ただ、テレビの画面が外に出してあって、みんなそこで見てたという。群衆たちが。

IGAKI :よかったな。

ISHI :よかったよかった。

IGAKI :頑張ってきてよかったなと思いました。息苦しかったです。

EIJI :友達のバンドマンとかいっぱい呼び過ぎちゃって、外で見てた人かわいそうやった。

ISHI :来てやってこっちが電話してんのに、入らない。電車賃返せよって。ひどいこと言うやつだな。サカキバラ君っていうんやけど。

IGAKI :お前みたいなやつやなあ、類は友を呼ぶな。

ISHI :仕事終わっていったん家帰って、下北までわざわざ1時間ぐらいかけて。ほんまごめんなさいね、ほんま。

IGAKI :ありがとうございました、ほんとに。でもほんとね、生活もひどかったし、ほんと全国でお世話になった人がおってな、それだけがほんとにうれしいし、財産ちゅうかね、それだけでやってこれたバンドなんで。ほんとね、酔っぱらいでひどいんで、人の家泊めてもらって障子とかぶすぶす開けて。(笑)

EIJI : 急に起き出して、うわーって叫ぶやつはいるは。

ISHI :ほんまな。酔っぱらって、あ、財布がないとか言い出してさ、引き出しとか開けるの。(笑)そなとこ入れへんちゅうに。

EIJI :おれの母ちゃんの布団で寝てたよ。(笑)

IGAKI :お母さん、びっくりして。ひゃーって。

ISHI :間違えて部屋入って、そのまま寝てしもうて。多分、何もなかったと思う。おまえのお母さんとは。多分、大丈夫。

IGAKI :だから、うちの実家にこいつは絶対泊めへん。

EIJI : そのくせ自分の実家に泊めてくれない。

IGAKI :一回も泊めんかったな、うちの親はあかんねんとか言ってな。結構ひどいよな。

ISHI : おまえらのため思って行ってないんよ。

IGAKI : 母ちゃんやとうちゃんがほんま寝られないから、正座させられるから。そんな感じです。

T:先日のファイナル・ライブ、1曲ずつの解説を。


EIJI :1曲目の「レース」はね、ベースがかっこいいですね。はっきり言って、これかっこいいです。

IGAKI :EIJIはハネるの得意やねんな。だから、案外はねが少ないことに気づいて。だけど、このレースはテンポが百五六十ぐらいで、ちょっと早い感じで、うん。そんで2曲目が「ベースボールゲーム」。これはCDに入ってない曲で、デモテープの名盤「ボリューム4」。

ISHI:小さいな。(笑)

IGAKI :あの、あんまり人気はないんですけど、プロペラのゆうちゃんが褒めてくれたので。

ISHI:やりました。

IGAKI :3曲目は「99対1」、これは絶賛発売中の春夏秋冬に入ってる。最近の、このころつくってたのは男っぽいのが好きで、わりと語り系の曲ですね。メロディーがほとんどない。ちょっとビートルズを意識したフレーズがあったりとかして。

ISHI: レコーディングは2万円で済みました。

IGAKI : この曲2万円。(笑)

EIJI :ツェーマン。

A :(笑)

IGAKI:レーベル大喜び。

ISHI : えっ、2万でとったの? 

IGAKI: がしーっ(ハグ)、みたいな。「ありがとう!」って。  メインのバンド。もっと金つかえよって。

EIJI : でも、その割にはカッコいいね。

ISHI : アナログでとりまして。

IGAKI :でも一番大変やったのが、やっぱりアナログやからパンチイン、パンチアウトができへんから。

ISHI :ほぼ一発取りで。

IGAKI :そのテンションがすごいいい感じで。ここでMC。これちょっと長過ぎたね。(笑)

ISHI :短くしよう、短くしようって言って、

IGAKI :で、気を取り直して。「キミマチ」。これはね、ちょっと今ふうな曲がつくりたくて、もう今ふうでもないんやけど、(笑)

ISHI :君のいうところの今ふうやったわけや。これ。

IGAKI :当時な、当時。だから、ロストインタイムさんとかさ、

EIJI : アジカンとか、

IGAKI : そういう感じのイメージでつくった。

ISHI :若もんの真似をしようと。

IGAKI :38歳で若者になりたい。

ISHI :38歳で今ふう言うて。ま、ええけどな。

IGAKI :一応ね、センスあるな思うて、ええ曲なんですよ。これ多分アジカンが歌ったら売れる。(笑)

ISHI :これに入ってます。

IGAKI :で、5曲目が「灰」、これは1枚目で、これ、ちょっと悲しい刹那系で、これ2人がつくったやつだね。ポールマッカートニーみたいな、

EIJI :えーっとね、えーっと、えー。もう、いいかな。

A :(笑)

IGAKI :作曲、作詞やって

EIJI :ちょっと、レディオヘッドと

IGAKI :そやね。

EIJI :ニルバーナを足して

ISHI :足して3で割った感じ。(笑)

EIJI :なかなか超えられない。

A :(笑)

EIJI :灰となって、

IGAKI: 燃えてしまいましたけど。

ISHI :燃え尽きてしまいました。これ、チャゲアンド飛鳥が歌ったら売れるかな。

EIJI :チャゲアス。(笑)

IGAKI :中途半端やな。

ISHI :アルフィーやったらいけるな。

IGAKI :6曲が「花火」。これはちょっと早い16ビートで、おもしろい曲です。

EIJI :これもアルバムの中に。この中で一番ベースの音がでかい。

IGAKI :でかいよね、これ。

EIJI :これ、すごいでかい。

IGAKI :これ、わらけるぐらいでかいよね。ほんとね、ベースコピーしやすいです。ベースの人に聞いてほしいね。

ISHI :間違えて上げてもうたんやな。(笑)

IGAKI :間違いかよ。最後、これでおっけーやね、じゃあ、トイレ行ってくるわって。(笑)手が当たってベースのカフが上がった。

ISHI : 上がってる、上がってるみたいな。

IGAKI :ひどいな。

ISHI :そんな曲解説。7曲目「UFO」。

IGAKI :ほんで次が。

ISHI :これ、最後の曲ですね。

IGAKI :最後の新曲をこの世に、つくってきた、もう5日ぐらい前かな、ほんまに。ほんまに1回ぐらいしか通してないんですよ。

ISHI :お客さんが言うには、おれむっちゃ恐い顔してたたいてんてんて。「UFO」やのにさ、なんで恐い顔してたたいてるのって。

IGAKI :そんな曲で、これもディスコで、最後なんで明るい曲をつくりたいと思ってディスコをつくりました。で、次がガールフレンド。うーん、これは何やろな。3枚目の「僕らは〜」のときに、新曲をつくってたんですけど、最後にこの曲どうしようって悩んだときに、やっぱり新曲入れたいっていうことで、むりやりここに入れさせてもらった曲です。男の子の哀愁を歌いました。9曲目は、やっとベースのエイジが。「Dead Man」これはエイジの最高傑作やったね。

ISHI :うん。死んだ人ね。(笑)

EIJI :そうですね。

IGAKI :おまえ、「灰」とか、「Dead Man」とかそういうの好きやな。死んでくのが好きなんや。おれも嫌いじゃない。おれ、ヒーローが、なんか十字架とかなるとすっごい興奮した、おれ。

ISHI : それとか結構、サドです。

EIJI :おれはね、初代タイガーマスクが、小林邦明に覆面を剥がされてるとき、めちゃくちゃ感動した。

IGAKI :近いね、近いね。だから、「Dead Man」のとき覆面すればよかったんや。おれががーっと。

ISHI : びりびり、やめてくれ言うて。これに入ってます。

IGAKI :これ入ってます。

ISHI :このレコーディングも2万円やったね。

EIJI :ああ、ツェーマンで。

ISHI :2万で2曲とってるんやね、これ。「社長が、社長、2万で済んだよー」。

EIJI :歌の取り直しができなかったんで、

IGAKI :だからさ、2つで2万やから、そうだ、これ1万の曲だ。すごいな。そしたらさ、アルバム、十万で出来たんだ。

ISHI :レコーディングのおっさんが結構弱気でな、何でこんな安いんですか言うたら、自信ないねんって。(笑)

IGAKI : そんで1万円やったら、  いいよーって言われるやろって。

ISHI :これさ、夜中にレコーディングしてるけどさ、こいつ何回も歌わされえてさ。もう一回張り切って全部歌えよとか、おっさん言うんやけど、歌った後、だめだなって。(笑)あっさり。

EIJI :マスタリングのミヤザキ君も びっくりしてた。

IGAKI :あ、そうそう。

EIJI :べたーッとなってね。

ISHI :周波数がね、ふつうデコボコになってんねんて。どかーんてなってて、こんなんみたことないなって。

IGAKI :真っ黒やねんな。

EIJI : レベルが変わらないとかって言ってたね。

ISHI :そんなデッドマンで。次、「Let's go」。

IGAKI :これはあれやね、アンリミの乗りの盛り上げ曲としては一番大事な。大体、これはこの辺で盛り上げようかなっていう感じで。この辺でやってるですね、これ。そしてここでMCして。ここから3曲やったんですけど、

ISHI: 「たった1つの全て」と「O.L」、「プール」(笑) オンリーラブや。

IGAKI :で、フォークコーナーと。3曲つなげて。これは案外アンリミはフォークが得意でね。

ISHI :もともとフォークあがりでしたからね。で、「すてきな」

IGAKI : これは、前のバンドのときの曲なんですけど。そうそう。次は「天国の丘」。これはバラードで。よく後半のね、すごいスリーピースな感じのね、ロックな感じがかっこいい曲です。やたらとギターソロする感じですね。16曲目が、「僕らは〜」

ISHI : これ、映画で使われて。

EIJI :  『カラー・オブ・ライフ』ね。

ISHI : 『カラー・オブ・ライフ』っていう映画。

IGAKI :サントラに参加させてもらってね。

ISHI:ぼくらのアーティスト生活どーんと広がった作品。(笑)映画にも出演して。

IGAKI :そやね。これ、なんか明るくてすかんとしてていいよね。ロックっぽくなく。これこそチャゲアスが歌えば。

ISHI :おれ、じゃあチャゲで。

IGAKI :おれもチャゲ。

A :(笑)

IGAKI :ギター持って、ギターソロないみたいな。(笑)ホール&オーツみたいなもんやな。

ISHI :チャゲアンドアスカより、ホール&オーツのほうがひどいよな。ひどいよな。なんか、前に近づいてくるんですよね、  プロモーションビデオ。

IGAKI :次が、「ラブファイト」。これは1枚目入ってるんですよね。

EIJI :これ、シングルで出せばよかったね。

IGAKI :シングルって、でもなかったやん。あの、ファースト……。

ISHI :オーディエンスな。

IGAKI :ファーストのときってさ、それまで2年間活動してたから、ほとんどデモテープの曲やってんな。それがこの曲は直前にできたから、これはどこにも入ってなくてやったからな。目新しくて楽しかったな。

ISHI :これはドラマのタイアップにしようやって盛り上がってな。

IGAKI :そうそう。社長が、行ってくるぞって言ってな、ただいまーって。(笑)無理、無理って。(笑)

ISHI :テレビ局の、自動ドアに、

IGAKI:すぐ挟まって。

ISHI :で、次は。また、これ「Glass Onion」

IGAKI :おー、これ、2度目の。エイジが。

EIJI :これ、2人でツインボーカルで。

IGAKI :ツインボーカルでな。ツインボーカルにしよう言うてな、おもしろかったな、これ。もうちょっと、ほかの曲もやれはよかったな。

ISHI : トリプルもやってほしかったな。

EIJI :いやいやいや。

ISHI :だんだんね。Aメロ、Bメロ、サビ。(笑)どうよ、これ。

IGAKI :まあまあよかったな。

ISHI :Aメロ八小節しかないの。

IGAKI :最後、Aメロで終わろうやって。

ISHI :次19曲目、「ブギ」。これ、やらんかったやな、飛ばしたんやな。まちがいない。

IGAKI :飛ばした。もうね、次「ジョーショー」みたいな。テンション上がったんやね。これ、残念やったな。

EIJI :「ブギ」ね、やりたかったね。

ISHI : 多分、ビデオみたら、おれとエイジくん、「あっ」て。

IGAKI :それがな、なってた。(笑)

ISHI :あれっ?

IGAKI :もうね、あきらめモードで開き直って。

ISHI :曲順変わるの、ほんと恐いんですよ。あれ、「ブギ」ちゃうのーって。おれが曲順間違えて、どっかでブギがくるんちゃうかなと思うわけよ。

IGAKI :あー。おれ、よう間違うからな。よう間違うのおれ。でも、ほか2人が間違えたら怒るからな。

ISHI :怒るな。

IGAKI :レース。

ISHI :1日のワンマンでも「レース」飛ばした。 

IGAKI :ブギがなくなっちゃって、「ジョーショー」。 ジョウショウは、これもむりやり、「Let's go there」と一緒ぐらい。一番この2曲やったよね。

ISHI :「ジョーショー」ね。

IGAKI : やったね。そうやったな、ほんとに。「ジョーショー」し過ぎやな。

EIJI :次いきますか。これ。これがまた名曲。MCやって、「ピストル」。

IGAKI :これは弾き語りでできたとき、ほんとにうれしかったです。で、次、「夕暮れラプソディ」これもディスコな感じで。日本人が好きそうな感じで。ちょっといやらしい感じでつくったんですよね。

ISHI : 日本人が好きそうな「夕暮れ」で

IGAKI :ほんで23曲目が、ようやるな、おい。「ポンコツ」。これは、、一番最初にやった曲やもんね、アンリミ結成してね。これ、結局どこにも入らずに。

EIJI :入れたらよかったねっていう「ポンコツ」という曲です。

IGAKI :そしてここで本番が終わりまして、アンコール。「It's a〜」これシングルですね、最初で最後のシングルです。これ、なんか案外ね、男の人からも、割と泣きの歌なんですけど、フォークな感じの。でも、バンドマンとかからも結構いいって言われましたね。これ嬉しかったね。バンドマンがすきそうじゃない曲なんやけどね。

EIJI :そうだね。

ISHI :それ突き抜けて、名曲ということ。

IGAKI :これが名曲ということですよね、これが。よかったな、やっててよかった。

IGAKI : そして、続けて「春夏秋冬」、これはタイトルチューンですね。これは後半にできた曲なんですけど、本当にこれができてよかったなと思う曲ができました。

EIJI :このアルバムの柱となった。

IGAKI :柱となった春夏秋冬。これができたことによってすごくしっかりしたね。ほんと、これができたときは嬉しかったですね。なかなかできなくて、歌詞悩んでたんですけど、一個書き出すと、もうぴーって。すごいナチュラルにできた曲です。
 そして、アンコール、2回目。これは「僕の場所」これはセカンドのタイトルチューンで。これはもうね。僕の場所っていう感じで。(笑)

ISHI :まあ、こういう感じです。こういう感じ。

IGAKI :これはほんとね、CDを聞くと、ほんと歌下手なのよね。

ISHI :まあ、言わんでええけども。やっと1人たてるほどのーみたいな。

IGAKI :で、何回歌っても同じになるんですよね。あれ、不思議なもんやな。

ISHI :人のくせってね。

IGAKI :すごいよな。ほんと下手で。それが楽しみに聞いてください。次の27曲目が、「進行形ロックンロール」。これもかなりね、一番最後に録音したというか、できた曲なんですけど、これも。

ISHI :これも入る予定じゃなかったですね。

IGAKI :これと「花火」がね、最後にできたんですけど。

ISHI :最後に入れてくれちゅうて入れさせてもらって。

IGAKI :これも男っぽくてね。めちゃめちゃやってね、この曲も。すごいアンリミっぽくてすきだったですね。気に入ってます。わーっと大盛り上がりして、まだあるのみたいな、アンコールの3回目が。これで最後にね、これもなんか一時期さ、ほんとに爪弾きっていうか、干されてたけども、「つま先立ち」っていう曲。ほんまライブでやらんかった時期があったんですけど、だから逆にお客さんが好きになってくれたんかな。後半は、すごいやるといつも盛り上がって、気づいたら一番盛り上がって。「つま先立ち」っていう曲で、すごいみんな喜んでくれました。

EIJI :ブレイクのところでみんなジャンプしてな。

IGAKI :ジャンプするな。いつからああなったんやろな。うれしいな。

ISHI :そしてアンコール、4回目も実はあるんですよ。

IGAKI :そうそうそう。

ISHI :4回目が最後で。

IGAKI :それは何やったっけ。

ISHI :「せつな」と「For No One」を。これもおまけ的に。これはほんまにやる気は全然なかったんですけどね。

IGAKI :やりたかったけどな、できれば。

ISHI :4回あると思わないじゃないですか。

IGAKI :あと、「サンライズ」やりたかったな。

EIJI :あー。

ISHI :予備って書いてますけどね。

EIJI :1曲飛ばしたから、29曲か。

IGAKI :そや。惜しかったな。ちょっとでも最後明るく終わりたかったな。

ISHI :でもおれ、アンコールのこの辺から手つってたからね。

EIJI :おれ、最後の最後でつった。

IGAKI : もうな、おれビデオ、据え置きのビデオあるやん、見てんけど、もうこの辺へろへろやで。(笑) べろべろ、もう。もうなしおれてる。(笑)

ISHI :もう、スティック離れてくへんねん。逆にこういくよりな。

IGAKI :いや、だから最後まで一生懸命頑張りましたよ。命尽き果てるまで頑張って、すごく一生懸命最後頑張りました。そんな29曲でございました。

T:で、ニューアルバム「春夏秋冬」について、解説というか、紹介というか。


IGAKI :春夏秋冬ね。これは、このころ短い曲が好きで、10曲で30分なんですよ。29分29秒で、にくにくしい。

ISHI :このアルバム、曲、選曲が全然新しい。ほんま、何ていうの、とりおろしというか、書き下ろしというか、小説で言うと。
IGAKI :すごい新鮮やったよね。

ISHI :自分らが聞いてても、これ、なんか新鮮で。

IGAKI :どんな曲になんねやろって。まだ録音したことない曲がほとんどやったから、すごいそれがね、いつも大体デモテープとり終わってからこうやるから、すごいおもしろかったね。すごい新鮮な感じがして。だから、アンリミっほくないのも結構あるよね。新しい、これからのアンリミな感じで。

ISHI :以外とさっぱりした曲で。

IGAKI :曲順も結構、ヒットしたよね。さっき言ったような安いところでとったりとか、あとちょっとええとことか、あとまあまああかんとことか、すごいいろんな音があんねんけど、すごいちぐはぐあるかなと思ったら、それが逆にね、すごいおもしろい感じで色がついたなと思って。ほんとに気に入ってますね。でも、案外売れなくて残念。とても残念。ほんとに。ほんとにたくさんの人に聞いてほしい曲です。ほんとに聞いてほしい。これなんぼやろ、1000行った感じ。残念やな、ほんとに、これ。3枚目も実は気に入ってたんで、すごい。「僕は間違いを越えて、正しさその向こう側へ」なんですけど、それがすごい気に入ってたから、次つくるのが大変やったんですよね。やっぱりいいアルバムをつくりたかったから、だから1年半ぐらいちょっと時間かかったんですけどね。でも、1年半かけてよかったなと思って。ほんとに3枚目を超えるようなアルバムができました。ほんとに。

ISHI :みんなで字も書いたしね、さっき言ったけど。

IGAKI :最後でこれができるというのはすごいバンドだと思って。まだまだこれからいけそうなバンドやった、そういうのが嬉しい。ワンマンにしてもな、最後いっぱい来てくれて。ほんま知らん人ばっかりやったもんな。全国から来てくれて。ありがとうございます。

T:今回、休止ということで、その事について。


IGAKI :休止か。まあでも、6年間頑張ってやったからね、すごい一生懸命やってきたんで、ちょっとへこたれたんですよね。だから、気づくのが遅かったね。わーっとやって、もうあかんってなって倒れたから、早めにちょっとゆっくり落ち着いてやったら、もうちょっと続いたのかもしれないですけどね。

ISHI :まあ、いらいらしたとこもあったしね。6年間もいろいろやりますと、なかなか大変なこともいろいろありまして。

IGAKI :まあでも、よくけんかとかしたからね。けんかがどうのこうのじゃなくて、

ISHI :ぱっと疲れたら、立ち直れへんかったな。

IGAKI :そやな。マラソンとかでもさ、最初ちょっと足いたいなと思うやん。それだとちょっとまだ問題なく走れるんだけど、そこで結構無理するとね、ほんまに致命傷になるんだよね。そんな感じの終わり方な感じがしますね。もうちょい早く気づいていたらなと。すごい駆け抜けた感じが、なんか細く長くよりは、めちゃくちゃやってきたんで。最近バンドに少ないね、ひどいバンドやってんね、酒癖も悪く。なんか。

ISHI :最近の子、ええ子やもんね。

IGAKI :そういう点もよかったんじゃないかなと。

EIJI:ある意味熱い6年間でしたよね。

IGAKI:熱い6年間でしたね。スパーク、スパークでしたね。よう遊んだし。すごい仲もよかったしな。

ISHI :かなりよく遊んだな。

IGAKI :よう遊んだ、ほんまに。

EIJI :楽しかったです。

IGAKI :青春やったですね。うん。これからね、これでも、まあ各自またやっていくんでね、これを当たり前としてさらにいいバンドをやることが、すごい大事なことでね、  があるからアンリミもあったということで、これからも頑張っていきたいですね。これを超えるアルバムを各自1枚ずつ作って、3枚できたらねと思ってます。

T:これからの活動について、教えて下さい。


IGAKI :こんな偉そうなこと言うてるけど、何も決まってないんですね。

ISHI :彼(EIJI)だけ。

IGAKI :そうそう。

ISHI :サーブっていうバンドを。

EIJI :サーブっていうバンドをやってまして、この間6月19日に渋谷のDeSeOで。そのバンドも、ギターとベースが抜けて、スリーピースで10か月ぶりぐらいのライブだったんですけど、結構お客さんもいっぱいきてくれて嬉しかったですね。

IGAKI :サーブは、もともと好きやったもんね。

ISHI :一緒にイベントやったり。

IGAKI :やったり、呼んだりしてたんでね。すごいいいところに入ったなと思ってます。

ISHI :サーブね。僕は井の頭公園で弾きでもやろうかなと。(笑)

IGAKI :おれは、とりあえずバンドを探してまして、メンバーをほんと募集してます。我こそはと思う人、酒が飲めて音楽が好きで、何やろな、あとかっこいい人求めてますので、ぜひドラムとベース、トリオバンドをやりたいんで、また、よろしくお願いします。

ISHI :はりつけをされますので。

IGAKI :もう怒ったり、大変ですけどよろしくお願いします。だからそれがいないんで、止まるのもなんなんで弾き語りやって、結構いっぱいライブやってます。

EIJI :結構ライブ決まってるよね。

ISHI :スケジュールは言うといたらどうですか。

IGAKI :今、ちょっと覚えてないんで。一つね、あれ出るのがうれしい。どんとさん祭りまた出て、キョンさんとか、岡地さんとかがバックでボーカルだけどんどん替えていくんですけど、それで2曲ぐらい歌えるみたいなんで、それが8月の5日かな、渋谷のLamamaであって。あといっぱいいろいろ決まってます。よろしくお願いします。

T:最後にファンへのメッセージを。


IGAKI :ほんとにお世話になりました。ありがとうございました。

ISHI :ほんまお世話になりましたね。お客さんがいなかったら僕らなんてね。

IGAKI :いや、おれらは決してお客さんの多いバンドじゃなかったけど、でもほんまおれへんからね、どのバンドも。あれから言うたら。

ISHI:ようお客さんいたよ。

IGAKI :38歳でような。

ISHI:650本中ライブを300本以上見た人何人かいるかもしれん。

IGAKI :そやな。

EIJI :ツアーでもね。

IGAKI :多分まあ、そんなね、年齢的なものもあるから、ほんとに音楽が好きやから、おれらのことを好きでいてくれたんだなと思うんで、ほんま感謝しております。ほんとありがとうございました。これからもそういうのにこたえるというか、それはもうしっかりとかっこいい音楽をやっていくことしかないと思うんで、これからも絶対期待していてください。

ISHI:アンリミも忘れないでください。CDはたまに聞いてください。

IGAKI :1年に1回でいいからね、聞いてほしいね。おれも1年に15回ぐらい聞きます。もっと聞くかな。デモテープ聞いてます。ぜひ、よろしく。ありがとうございました。

A :ありがとうございました。


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 インフォメーション

アンリミについての詳しい事は、オフィシャルHP(http://unlimi.cside.com/)まで。