TERA(以下T):まず結成のいきさつを教えて下さい。
ヤスノ リツ(以下R): 結成はスガさんからかな?
一同:(爆笑)。 それじゃわかんないよ(笑)。
R:いや、スガさんから(笑)。
スガ マサミチ(以下 S):もともと二人は一緒にやっていて、ある時「またやろうか」っていう話になった。その時に周りにいたのがドラムのヒガキ君っていうことで...。
R:変わったドラマーがいるって。
カワバタ ヨウスケ(以下 K):確かに変わってる。
R:変なドラマー(笑)。
一同:(爆笑)。
T:最初に集まったのはどこだったんですか。
S:千歳烏山ですね。
R:1998年の終わり頃かな。で、最初三人だったんですけど、数カ月もしない内にヒガキ君が、カワバタ君を連れてきたんです。
T:なるほど。
ヒガキ タツヤ(以下 H):昔からの友達ですね。
R:三人でやってた時はスガさんがギタリストにもかかわらずベースをやってたから、ちゃんとベース入れようってなった時に、カワバタって奴がいるよって感じでヒガキ君に紹介してもらったんですよ。
T:最初の活動は何だったですか?
R:とりあえず、オリジナルの曲やんなきゃだめだから、っていうかコピーとかやったことないんですよ。(メンバーにむかって)だからギターが下手なんだよ(笑)。それで曲を一曲作って、それは三人の時からやっていて、そこにベースのカワバタ君が加わった。それから三曲ぐらいできるようになってから下北沢の『ベースメントバー』でやったんだよね。
H:99年10月の8日かな。
R:そこでイベントがあって、三曲ぐらいしか演奏できないくせに「やる」とか言ってやっつけで二曲ぐらい?慌てて仕上げて、、。
K:あれ?全部で4曲でしょ?
R:あ、じゃあ2曲しかできなかったんだ。とにかく4曲慌てて揃えて、それで初めて下北沢でライブをやったんですね。
T:そのライブをやったあとは?
R:それからちょっとブランクがあって“バンドやってる”っていえる活動をしはじめたのは、2001年ですね。本格的に曲もどんどん書いてライブももっとやろうって、それと同時に音源もきちっと録って、いろんな人に聞いてもらえるように。
T:2001年に入って活動が活発になってきたということなんですが、そのあたりのいきさつを聞かせて下さい。
H:年明けに音源作ろうって言い出して、G.W.明けぐらいまでかけて1曲録って、夏にライブハウス何軒か持って行って、9月にオーディションライブをうけてっていうのが2001年ですね。
K:でも、真面目な音源録りはじめたのは今年(2002年)からですね。
T:ライブは今年(2002年)は何本やったんですか?
R:4本ですね。
T:このメンバーで一緒にやっていくっていう意志決定をしたのはいつですか?
S:(一度ブランクをあって)活動再開してからかな。
R:うん。それまではそれぞれノリがバラバラで一体化しないって感じがあったけど、それが2001年に入って活動再開してからは、この四人でやっていけるなって確信がもてるようなノリみたいなものはありましたね。
S:再開した理由に、どうせやるなら単純にもっと一生懸命やらなきゃねっていうのがあったのでそういう雰囲気になったんだと思います。
H:再開した時に、一期一会感みたいなものを強く感じて、「瞬間、瞬間をちゃんとやらなきゃだめなんだなっ」て思ってて、でも行動はあんまり伴ってなかったりするんですけど(笑)。
K:僕はあんまり考えてないですね(笑)。ネタ(曲)をいいのをもってきてくれるから、そこにどう絡むかって感じですね。個人的スタンスはあんまり変わってないんですけど、バンドとしては音は良くなってきてるし、最近はやってて楽しいですね。あと曲の仕上がりが最近は早いもんね。
R:そうだね。一曲新曲を作る時の仕上がり方が早くなってますね。
T:曲の仕上がりとかに加速度がましたっていうのはいつぐらいから?
R:オーディション通って(2002年)1月にライブやったあたりからかな。
K:うん。今年はいろんなもの作ってますね。
T:バンド名の『ザ・ピンクテール・カラシンズ』は最初のライブの時につけたんですか?
R:このバンドをやる前にバンドとか全然やってない時期があって、曲を作った時に自分が架空のバンドを作って、架空のメンバーを書き並べて・・・。まあ一人でやってるんですけど。それで録音して一本のカセットテープ作ったりして・・・。そん時自分が付けた名前が『ザ・ピンクテール・カラシンズ』。それをこのバンドがちゃんと活動するって時に使わせてもらっていい?ってみんなに聞いて、そのまま。
T:じゃあ『ザ・ピンクテール・カラシンズ』は以前からあったんですね。
R:実体はないけど、存在は。
T:かなり名前には思い入れがあった?
R:特にはないけど響きが好きで。あとちゃんとエピソードがあって、ね。川端君からどうぞ(笑)。
K:本当はピンクテールのテール(tale)が普通だったら(tail)なんだけど・・・。
R:ピンクテールカラシンって、ピンク色の尾をもったカラシンって魚の名前なんですよ。
K:それがスペル間違えちゃって物語の(tale)にしちゃった。結果的に言うとそっちのほうが雰囲気でるからいいかなと。
R:"tale"だと『物語』とか『おとぎ話』なんですよ。全然気がつかなかったんだけど、ある人から「ただ“桃色のしっぽの魚”だけじゃなくて、“桃色の物語”って意味を絡ませてバンド名つけてるんだね。」って言われて、あーって(笑)。「よくわかったね。」っていいながら、そうだったんだって感じで。慌てて辞書引いて確認したんです。でもそれを言われてから「いいじゃない」って。偶然なんですけど、そのほうが全然いいよって。やっぱりロックバンドって色気っていうのがあった方がいいと思うので。
S:実際にウチノ君は熱帯魚の飼育師なんですよ。
R:もともと水草とか好きで、架空の『ザ・ピンクテール・カラシンズ』をやってた時もメンバーの名前は、水草のラテン名を日本語にこじつけてつけたりしてやってたんですよ。
T:楽曲はどこで録音してるんですか?
R:ドラムだけスタジオで、あとは自宅ですね。16トラックのマルチレコーダー買ったので。この間はスタジオに機材持ち込んでドラムだけ先に録って、あとはスタジオでも自宅でも、メンバーがそれぞれ好きな時に音をかぶせて最終的に機械ごと僕が貰って、一番最後にギターと唄を入れて、みんなでミックスして完成です。
T:詩と曲、どっちが先にできますか?
R:たぶん同時だと思います。言葉がひとつあってそこから広がる。その気に入った言葉はほんの一フレーズなんですけど、それがうまく気に入ったメロディに乗れば自然にできてくる。
T:『ザ・ピンクテール・カラシンズ』のweb siteを立ち上げたのはいつ頃ですか?
S:一年半ぐらい前ですね。
T:いきさつは?
R:何となく暇な時にweb siteのデザインとかしてて、こんなのいいじゃんとか思って、じゃあこれをバンドのホームページにしようって始めたから、最初はそんなに深く考えてなかったですね。ただ個人的なホームページをずっとやってて、
ネットで関係する人間の数の多さ、それなりの影響力っていうのが身にしみてわかった。それでこれはバンドの活動が活発になってきた時にバンド自身を助けてくれる道具にはなるんだろうなっていうのは思ってました。
T:これからの活動に関しては?
R:今は"251"っていうライブでやらしてもらってるんですが、そこは音も良くて、ライブハウスの人にもとても良くしてもらっているので気に入っているんですが、今後はもっといろんなライブハウスにも音源を持ち込んで、オーディションやって定期的にやらしてもらえるようになるっていうのは一つの目標ですね。
ここからは最新クリップ『泥の舟』について。演出の松尾博司氏も参加していただいた。
T:今回『泥の舟』のクリップを作ったきっかけを教えて下さい。
R:「アマチュアバンドがクリップ作ってどうするの?何に使うの?」っていうのはあると思うんだけど、そういう事を深く考えずに、
曲も順調にできてるし、録音もしてる。そうやって曲ができあがってくると『映像も欲しいな』って。プロの人達がやっているかのごとく。それで松尾さんはずっと前から知ってたし、オリジナルのビデオとかも短編で撮ってるのも知ってて、それもちょっと出さしてもらったんですけど(笑)。言いたくないんですけどね(笑)。撮影とか編集とか好きなの知ってたから、もし暇なら素材としてどうかって。自分のバンドの曲クリップもできるもんなら見てみたいから、「作って」って。軽い気持ちで。そしたらだんだん本気な感じになってきたから、およよって。でもホント興味本位です。宣伝材料として利用しようって気もなかった。
T:web上で公開することは決めてた?
R:いやそれは公開できるとも思ってなかったし、幸いにもとても技術力の高い方がうちのバンドにはいたから。(スガさんを指して)
S:苦労したよ。
T:制作中のエピソードとかありますか?
R:「『泥の舟』ならイメージが多少あるんだよ」って話が松尾さんからあって。その時『泥の舟』はちゃんと録音してなくて、それじゃあって慌てて録音して一応完成させて。それが夏の終わり頃かな?それから結局、随分たちましたね。
T:最初の段階は、簡単なイメージとかコンテとか?
松尾(以下M):いや、それがね・・・。
一同:何も伝えられた憶えないなぁ(笑)。
T:(笑)。じゃあ、いきなり撮影現場に 呼び出されたんだ。
R:でもそれは僕らが望んだんです。
T:どこ辺りですか?
M:10月の12日に浦安で。僕が住んでる場所だから撮りやすいっていう(笑)。ただそれだけで来てもらっちゃった。
T:撮影中はどんな感じで進んだんですか?
M:急に来てもらったんで、勝手の分からない場所で何のイメージも伝えずに、あれやれ、これやれって(笑)。だから全般的に大変だったんじゃないかな。
R:当日ちょっと絵コンテを見せてもらったんだけど、全然イメージが分からなくて、"海に向かって手をかざして"とかって。怪しいよなこれ
って思いながらやってた(笑)。でも、もともと口挟むつもりもなかった。自分達の曲が人から見ると、どういう風に見えるのかっていう興味があって、全部まかせっきりで言われた通りにやりましたね。
T:撮影は一日で?
M:バンドメンバーが出ているシーンは一日ですね。
T:演奏シーンはどうでしたか?
S:まず、"ドラムセット買え"って感じですね(笑)。
M:檜垣さんのドラムが持って来れないからタンバリンをプレゼントしました。「これを叩いて下さい」って。
一同:(笑)。
T:出来上がったものを見た感想は?
R:こっぱずかしかったですね(笑)。まだ冷静に見れてませんね。
M: でも写りはいいと思う。 僕もそうだけど自分が写ってると、ね。
R:いや、でも面白かったです、観て。自分の思い描いてるものとは全然違うので。「へぇ〜」と思いました。してやったりだなって部分もあるし、松尾さんが僕らの曲の感想を映像で見せてもらってるみたいですごく面白かった。
K:「すげぇ」と思いましたね。単純に。こんなんできるんだっていう。びっくり。
S:ストーリー性があってすごいなって。
R:そう、その"ストーリー"が俺が思い描いてる"ストーリー"と違ったのが面白かった。あと映像がきれいだなって思いましたね。
T:今後も撮っていきたい?
M:『泥の舟』に関しては特にイメージがあったので、一番最初に撮りたかった。でも他の曲にもそれぞれイメージがあるので、機会があればぜひ。
R:次に撮るとしたら、撮られる側の準備はあるんだなって思いました。とりあえず身なりをなんとかしろよって感じですよね。
H:撮影の為にドラムセット買わないと。でも濡らすとかは無しですよ。
R:海に流すとか(笑)。
K:監督の演出には従わなきゃ。
M:燃やしてそれを逆回しとか(笑)。
R:逆回し好きとしてはね(笑)。
H:・・・(笑)。
END.
『ザ・ピンクテール・カラシンズ』の活動は、来年1/27のCLUB251ライブをスタートに、ますますオモシロクなる。
ロックが好きな人も苦手な人も、今すぐweb siteを訪れて、彼等の音楽を観て聴いて欲しい!
また、映像作家の松尾博司氏にも、今後momentは注目していく。
the pinktale characins HPhttp://www.pinchara.net/
Ritsu yasuno HP"R's
room" http://homepage3.nifty.com/ritsu/
Masamichi suga HP"Tumblingman's
sigh" http://www.yk.rim.or.jp/~ma_suga/index2.html
松尾 博司HP"Dolphin
Rocket Pictures" http://www.bekkoame.ne.jp/i/daikichi/index.html