特集:moment jam session #5


 特集1:「moment jam session #5」レポート (by TERA@moment)


連休の朝の静けさに包まれたクラブチッタ川崎。
午前9時から、スタッフが次々に集合。準備が始まった。舞台周り、照明、音響、映像。
各スタッフが持ち場をテキパキと整えてゆく。少し時間をおいて、ペインターyorke.が到着。
客席右後方に、大きなキャンバスが姿を現した。その頃、楽屋には次々とミュージシャンが到着。
ありましの、河野道生、タケル、ハウリング・バタフライの面々が楽屋で、リハの準備を。
午前11時を過ぎて、リハーサル開始。まず、ありましのと河野道生が音を奏で始める。
午後になると、一層慌ただしさを増して、ステージ上は忙しくなる。
舞台監督の藤田氏、SMCの鈴木氏の指示により、準備が着実に進んでゆく。
チッタ入り口の柱に、早くも、yorke.がペインティングを開始。
同時に、受付や物販の準備も始まる。ステージ前に、椅子が並び始める。
午後3時すぎ、Oxfamスタッフが到着。準備を開始。リハーサルも終盤に差しかかり、
会場前にお客さんが集まり始めている。当日券も発売開始され、お客さんの列が会場外に出来ている。
午後4時を10分過ぎて、開場。場内左右のスクリーンには、今回の主旨映像が流れている。
お客さんは入り口でホワイトバンドを受け取り、場内へと消えてゆく。場内では、yorke.がスタンバイ。
午後4時40分、ステージに、トップバッターの鈴木雄大が登場。

オープニングのメッセージに続いて、湾岸戦争時に書いた楽曲、「静かな闘い」を歌い上げる。
続いての「IDM」は、jam session #1でも披露した曲。ここで、9月11日に開催された、
セプテンバーコンサートの話を。ゲストの庄野真代さんがステージに登場して「太陽の匂い」。
武田のサックス、息の合った二人の熱唱に、場内から熱い歓声と拍手が起こった。
ベースの岡沢茂は飛び入り。鈴木雄大はこの後のスケジュールの為、今回、トップバッターに。

昨年momentとの映像やライブでのコラボ後、レコード会社とのデモテープ製作に突入中のタケル。
その中の新曲「歩いてゆく」「ストーリー」の2曲を披露。momentのライブでは、お馴染みのコンビの、
キーボードの西本明との息の合った演奏で、その独特な歌声を場内に響かせた。

そして、ありましのと河野道生がステージに。静かに「Twinkle」を。場内は二人のハーモニーに包まれる。
2曲目は、ニューアルバムからのタイトル曲の「アイノウタ」。少し軽快なテンポで、愛を詠う。
1年前、その楽曲のライブ映像と共に、momentのshortfilmで、不思議な世界感を残してくれた。

Howling Butterflyは、アコースティックバージョンで登場。1曲目はカバーソング。
ボーカル吉沢梅乃が大好きなジャニスの「Me & Boggy Maggy」。HBのライブではお馴染みのナンバー。
続く、「十五夜」は、比較的新しい曲。前日がその十五夜だったのだ。いつも通りのパワフルなステージだった。

吉俣良のピアノから始まった熊木杏里のステージ。彼女の言葉でホワイトバンドを翳して紹介。
まず、「争い」の不可思議を詠った、「戦いの矛盾」を披露。これはまだ未発表の楽曲らしい。
小さな声を絞り出すようにして歌う。「小さな」ひとつの気持ちが「大きく」響いて会場に伝えられている。
ここで、ベースの小野田清文が加わり、一番新しいアルバムから、「長い話」。これは実話をもとにした楽曲。

5組のオープニングアクトが終わって。ここで、がらっと空気が入れ替わる。問題児ユニットの登場。
プロペラの羽原裕太郎とアンリミの井垣宏章である。まずプロペラの新曲「YesとNo」と、
アンリミの「UFO」を披露。MCを挟んで、プロペラの曲「結び目」。この2曲は純粋な愛の曲。
続いて井垣独特の表現で美しい想いを歌う、「ピストル」「It's a beautiful day」のメドレーを披露。
そして、プロペラの曲「旅人」を。最後に井垣がステージ上を跳ね回り、ひと暴れして終了。

問題児ユニットの後は、フォークを継承する女性2人ユニットTHE 4/9の登場。
沢田聖子と佐田玲子の2人による、結成間もないフォークユニットで、二人の絶妙なMCが面白い。
まずは、1971年シモンズのカバー「恋人もいないのに」。続いて、赤い鳥の「竹田の子守唄」を。
最後の「翼をください」まで、THE 4/9の持ち味を堪能するには、当初、時間が短すぎると思いましたが、
THE 4/9ライブのダイジェスト版として、音楽的にバランスのとれた、楽しい時間を与えてくれました。

ここで、Oxfam Japanからのメッセージと主旨説明が行われて、次の瀬木貴将登場となる。
yorke.の絵もさまざまな音楽に合わせて、変化を続ける。その場にいるyorke.が普段より大きく感じる。
瀬木は、サンポーニャというボリビアの民族楽器を使い、自分の世界を表現してきた音楽家だ。

瀬木貴将の1曲目は、とても長いサンポーニャを持ち、ソロ演奏をまず披露した。
次の「レイン・フォレスト」では、バンドとして演奏。ギター横内タケ、ベースTAKA-KI、
キーボード西本明、パーカッション里村美和、そして、今回の参加では最年少となる、
弱冠16歳の高校生ドラマー曽根未宇治である。今回、この為に仙台からの参加であった。
次の「Natural」では、ボーカルに我那覇美奈を迎えて、迫力のある瀬木ワールドを展開した。
バンドとの競演は珍しい瀬木のステージだったが、セッションの醍醐味を充分に現した音になった。

そのまま我那覇 美奈のブロックに移り、まず「月の雫」。この楽曲は、比較的、新しい曲。
一人、じっくりと詩をかみしめて、ギターで弾き語りを聴かせてゆく。
次の「青空」も、現在の我那覇 美奈の世界を如実に現した楽曲だ。
そして、今回、我那覇にとって、貴重なライブテイクになるデビューアルバムから、
当時、ピカソから提供された「逃げ水」を披露した。そして、ピカソのブロックへ。

まずは、「明日の風」から飛ばしてゆくピカソ。ここからロックの流れに移ってゆく。
サポートは、ギター間宮工と、ドラム河野道生。ピカソの昔からの仲間だ。
「明日、君は君らしく、新しい夢を掴んでほしい」というメッセージが込められている。
そして、辻畑のギター&ボーカルからアコースティックっぽく始まる、「僕のスピリット」。
東のベースが唸り、次第にバンドサウンドへ。「12月の飛行船〜憂鬱のバウンド」は、
久しぶりに奏でられる楽曲。昨年の20周年ライブで時間の都合でカットされた楽曲。

新曲「UQ」に続き、辻畑&森が残り、セッションメンバーも変わり、石黒ケイの登場。
1曲目は、当時、辻畑から提供された曲で「ランダム」という楽曲。復活前の後期のアルバムから。
また当時、アレンジを手がけた森がアコーディオンを披露し、大きなバンドがケイを支えている。
続いて、ケイの持ち味たっぷりの「今朝の気分」で会場は石黒ケイの世界に包まれる。
ここからセッションバンドは、元THE HEARTLANDメンバーが最後まで演奏する事になる。
「横浜ホンキートンクブルース」では、横内タケのギターとケイの歌が、いい感じで絡み合った。

石黒ケイが去り、キーボードの西本明がボーカル曲を1曲披露。このイベントシリーズでは、
何度も演奏されている、「他の誰かではなく」。里村美和が加わって、古田たかしのブロックへ。
まずは、「恋の引力」を披露。軽快なロックの後は、その古田のバンド、THE CHOKOBABYZから、
ボーカルの安斎肇が登場!とても緊張したMCで、「道路マン」特別バージョンへ。
途中にいきなり「Born To Be Wild」を挿んだ、とてもユニークな構成のロックな世界。
再び、古田たかしのソロ楽曲の「眠りの海のダイバー(Wake Me Up)」で、再び、古田ワールドへ。

そして、杉真理のブロックへ。まずは、代表曲のひとつで、「いとしの地球」。大きなテーマの楽曲。
しっかりしたと杉ワールドが続く。2曲目の「Simulation Game」も、初期のアルバムからのナンバー。
じっくりと愛を歌う、「Best of my love」。この辺りから、バンドとの息の合った素晴らしい演奏に会場は包まれる。
次の「ジェリービーンズ・ガール」で、ゲストの堂島孝平が紹介されてステージに。#1の再現のようだ。
堂島孝平は、元ハートランドメンバーへ愛情あるMCを。そのメンバーと新曲の「So Shi So I」を披露。
ラストの「WAVE」では、会場が大いに盛り上がった。

アンコールで、杉真理とバンドがステージ上に。そこに、沢田聖子と我那覇 美奈が加わって、
「Wonderful Life」。バンドやその仲間の友情を歌った、この楽曲で締めくくった。

今回、大きな会場で、暖かい声援に包まれながら、時間を共有出来た事を、皆に感謝しています。
そして、ある意味で、締めくくりの段階に来たと感じています。
そして、この締めくくりの余韻を込めて、12月24日、クリスマスイヴの日に、東京の真ん中で、
ほんのりとした気分で、このアンコールセッションを続けたいと思います。



タイトル:moment X'mas Session 2005
日時:12月24日(土・祝)
時間:18:00 OPEN/18:30 START
出演:伊藤銀次、青木ともこ、THE CHOKOBABYZ(安斎肇/佐川秀文/古田たかし)
THE HEART OF MOMENT(横内タケ/小野田清文/里村美和/西本明/白根賢一)

場所:赤坂グラフィティ (03-3585-1970/東京メトロ・赤坂見附駅より、徒歩2分)
〒107-0052 東京都港区赤坂3-21-10 赤坂NSビルB1
料金:未定 (特製 X'masプレゼント付)
問合せ:「moment」 03-3704-8641 /HP(http://www.moment.gr.jp/)
:「赤坂グラフィティ」03-3585-1970 /HP(http://www.moz.co.jp/graffiti/)




※皆様のお越しを心からお待ちしております。




 特集2:moment jam session #5 (モーメント・ジャムセッション#5) SET LIST

<OPENING Act>
1.鈴木雄大(vo/ag)+(岡沢 茂b+西本明Keb+里村美和Per+武田和大sax)
M-1「静かな闘い」
M-2「IDM」
M-3「太陽の匂い」+(庄野真代vo)
2.タケル(vo/ag)(+西本明Keb)
M-1「歩いてゆく」
M-2「ストーリー」
3.ありま しの(vo/ag)+(河野道生Per)
M-1「twinkle」
M-2「アイノウタ」

4.Howling Butterfly(UMENO-vo/SHIGE-ag/TAKA-KI-b/NAO-dr)
M-1「Me & Boggy Maggy」
M-2「十五夜」
5.熊木杏里(vo)
M-1「戦いの矛盾」(+吉俣良Keb)
M-2「長い話」(+小野田清文B+吉俣良Keb)

<Main Act>
羽原裕太郎(vo/ag)&井垣宏章(vo/ag)
M-1「YesとNo」
M-2「UFO」
M-3「結び目」
M-4「ピストル」
M-5「It's a beautiful day」
M-6「旅人」

THE 4/9(沢田聖子vo,ag&keb/佐田玲子vo,ag)
M-1「恋人もいないのに」
M-2「竹田の子守唄」
M-3「翼を下さい」
OXFAM JAPAN (Message&Film)
Oxfam Japanによる、主旨説明&活動説明(瀬木貴将in)
瀬木貴将(sanp)
M-1「Seiba」
M-2「Rain Forest」+横内タケ(ag)+TAKA-KI(b)+西本明+里村美和+曽根未宇司(dr)
M-3「Natural」+我那覇美奈(co)+横内タケ(ag)+TAKA-KI(b)+西本明+里村美和+曽根未宇司(dr)
我那覇 美奈(vo&ag)
M-1「月の雫」
M-2「青空」
M-3「逃げ水」+PICASSO(辻畑鉄也vo&ag+東 純二b+森 英治keb)+(間宮 工eg+河野道生dr)

PICASSO(辻畑鉄也vo&ag+東 純二b+森 英治keb)+(間宮 工eg+河野道生dr)
M-1「明日の風」
M-2「僕のスピリット」
M-3「12月の飛行船」
M-4「UQ」
石黒ケイ(vo)+(横内タケeg+小野田清文b+古田たかしdr+西本明keb)
M-1「ランダム」+(辻畑鉄也vo&Ag+森 英治Aco)
M-2「今朝の気分」
M-3「横浜ホンキートンクブルース」

西本明(vo&keb) +(横内タケeg+小野田清文b+古田たかしdr+里村美和per)
M-1「他の誰かではなく」+瀬木貴将(sanp)

古田たかし(vo&dr)+(横内タケeg+小野田清文b+西本明Key+里村美per)
M-1「恋の引力(Power of your love)」
M-2「道路マン〜ぼーんとぅびー!わいるど〜道路マン」+(安斎肇vo)
M-3「眠りの海のダイバー(Wake Me Up)」

杉 真理(vo&ag)+(横内タケeg+小野田清文b+古田たかしdr+西本明key+里村美和per)
M-1「いとしのテラ」
M-2「Simulation Game」
M-3「Best of my love」
M-4「ジェリービーンズ・ガール」+堂島孝平(vo)
M-5「So Shi So I」 +堂島孝平(Main-vo)
M-6「WAVE」+堂島孝平(vo)

E-1「Wonderful Life」(+沢田聖子&我那覇 美奈)